シュワブ沖100メートル 輝く命


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 普天間飛行場代替施設建設予定地となる大浦湾一帯で8、9の両日、ジュゴンの餌となる海草の自生やハマサンゴの大群集など、大浦川から流れ出た養分によって豊かな生態系が育まれている様子を、本紙写真映像部員が水中撮影で捉えた。

 撮影場所はキャンプ・シュワブの沖合約100メートルと、代替施設の対岸に当たる名護市安部沖合約200メートルの地点など数カ所。キャンプ・シュワブ沖合では、ジュゴンの餌となる海草や、ヒジキやアカモクの仲間で、ホンダワラ科の海藻が海底から伸びる様子が確認できた。
 対岸の名護市安部沖合のハマサンゴ群集では、若いサンゴが成長する様子も確認できた。大浦湾の生物に詳しいジュゴンネットワーク沖縄の棚原盛秀共同代表は「大浦湾は森からの養分が豊富で森と川、海がつながっている湾だ。代替施設建設で潮の流れが変わり、自然が劣化する可能性が高い」と指摘している。

英文へ→Rich biogeocenosis located 100 meters offshore from Camp Schwab

キャンプ・シュワブの目と鼻の先に、ジュゴンが食べる海草藻場が一面に広がる=9日、名護市辺野古崎の水深約1メートル(撮影・花城太、金良孝矢)
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