名曲の心 歌い継ぐ ひやみかち節コンクール


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 【沖縄】敗戦後、県民を鼓舞した民謡「ひやみかち節」を顕彰する第2回「国際ひやみかち節コンクール」(社会福祉法人緑樹会主催)が21日、沖縄市のミュージックタウン音市場で開かれた。

出演した7団体はアレンジを凝らし、県民に愛唱され続ける名曲を演奏した。
 「ひやみかち節」の精神を次代に伝え、沖縄市の芸能文化を広く発信することが目的。審査の結果、「はいさい國吉兄弟」がひやみかち大賞、「律の会」と「名嘉姉妹」が審査員特別賞を受賞した。終演では出演者全員で「ひやみかち節」を歌った。
 作者で旧コザ市民でもあった山内盛彬さんが緑樹会が運営する沖縄長寿センター緑樹苑で暮らしたことが縁で、2011年に歌碑を施設内に建立し、第1回コンクールを昨年開催した。「ひやみかち節」を広め、今年3月に死去した登川誠仁さんが審査委員長を務めた。
 開催にあたり、緑樹会の金城和昌理事長がウチナーグチで「山内先生は戦争で痛めつけられた沖縄に意地をつけようと、ひやみかち節を作り、登川先生が広めた。山内先生や登川先生の思いを世界に発信したい」とあいさつした。

<ひやみかち節コンクール>出演者全員で「ひやみかち節」を歌ったコンクール=21日、ミュージックタウン音市場
大賞を受賞した「はいさい國吉兄弟」