本島豪雨、那覇203ミリ 女性流され重体


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大雨で冠水した畑やビニールハウス。農地は最大約2メートル水没した=23日午後4時ごろ、糸満市真栄平

 沖縄本島地方は23日、非常に激しい雨に見舞われ、中南部で土砂崩れや道路冠水、床下浸水などが相次いだ。

沖縄気象台によると、午前0時から午後9時までの降水量は、那覇市樋川で203・5ミリを観測した。午前10時半までの3時間降水量は、那覇で1976年の統計開始以降、5月としては最大値となる100・5ミリを観測した。大雨により増水した那覇市の安里川では、女性が流された。女性は救助され病院に搬送されたが、意識不明の重体。
 23日午後9時までの降水量は那覇市樋川に次いで、那覇空港192・5ミリ、南城市糸数178・5ミリの順に多かった。1時間の最大降水量は南城市糸数57ミリ(午前10時11分)、那覇市樋川57ミリ(同9時49分)、那覇空港50・5ミリ(同6時20分)。
 県内各消防本部によると午後7時現在、土砂崩れが4件、道路冠水、床下浸水が合わせて68件あった。
 沖縄本島地方ではこの日、近海にある梅雨前線の影響で大気の状態が非常に不安定になっていた。これまでに降った大雨により、地盤の緩んでいるところがある。沖縄気象台は、24日明け方にかけて土砂災害に注意するよう呼び掛けている。