きょう23日は慰霊の日。一般住民を巻き込み、20万人余の尊い命、財産、自然を奪った沖縄戦から68年が経過した。激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園で午前11時50分から、県と県議会主催の「2013年沖縄全戦没者追悼式」が開かれ、戦没者のみ霊を慰めるとともに、世界の恒久平和を希求する。
追悼式には安倍晋三首相、岸田文雄外相と小野寺五典防衛相やルース駐日米大使も出席する。平和祈願慰霊大行進は午前9時に糸満市役所を出発し、追悼式に合流する。この日は県平和祈念資料館を無料で公開する。
県内には全国の米軍専用施設の73・8%が集中する。政府は沖縄の基地負担軽減を唱えながらも昨年10月、米軍普天間飛行場に海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを配備した。自民党が昨年発表した「自民党憲法改正草案」は、第9条の戦力の不保持と交戦権の放棄を削除し、「国防軍」の創設を掲げている。日本が戦争のできる国へとかじを切ろうとしている中、沖縄戦の教訓をかみしめ、反戦平和を誓う慰霊の日となる。
22日、県平和祈念公園では、平和の願いを込めたサーチライトを上空へ照らす「平和の光の柱トライアングル」が実施された。約7千本のろうそくを同公園、台湾、香港の3地域で同時にともす「平和の灯火(ともしび)」や灯ろう流しも行われ、公園全体が鎮魂の光に包まれた。
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琉球新報社は慰霊の日の23日、糸満市摩文仁で午前11時50分から行われる沖縄全戦没者追悼式の模様を本紙ホームページでネット中継します。