新作は「糸満親雲上」 新垣正宏さん、紙芝居手作り


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自身が制作した紙芝居を手に笑顔の新垣正宏さん=16日、南風原文化センター

 【南風原】南風原町などを舞台にした紙芝居を作っている新垣正宏さん(70)=同町与那覇=がこのほど新作を発表した。

今回取り上げたのは同町の英雄「糸満親雲上(いとまんぺーちん)」。文献などを参考に文や絵を一人で手掛けた新垣さんは「町内に存在した偉人を、子どもたちだけでなく大人にも知ってほしい」と話した。
 糸満親雲上は財政の行き詰まりで、琉球王府が冊封使をもてなすことが困難になったときに、自らの米30石を献上するなどさまざまな功績を上げたとされている。
 紙芝居では、恩納村の山賊(フェーレー)を討伐する内容を描いた。新垣さんは「文献などの資料から、当時の衣装などを忠実に再現できるように心掛けた」と満足そうに語った。
 これまでにも、与那覇に伝わる「うさんしー物語」と、同町宮城が舞台となった「宮城の羽衣伝説」など5作品を作っており、町内の小学校や老人福祉施設などで紙芝居の読み聞かせをしている。
 紙芝居などの問い合わせは南風原文化センター(電話)098(889)7399。