住民手作り「東山夏まつり」 “飛龍”15年ぶり復活


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<15年ぶり復活>龍が何度も渦を巻く「飛龍ヨイヨイ踊り」が披露された東山夏祭り=8月24日、うるま市石川東山

 【うるま】うるま市石川の東山地区で「東山夏まつり」(東山自治会、東山中学生飛龍の会主催)が8月24日、約6年ぶりに開かれた。中国から長崎を経由し同地域に伝わった「東山飛龍」が約15年ぶりに披露された。総勢15団体がエイサーやカラオケ、太極拳など多彩な余興を披露。

ポニー乗馬体験や地域の施設による出店もあり、訪れた住民らは区民手作りの祭りを楽しんだ。
 周辺地域の祭りをうらやましがる子どもたちの声が祭り開催のきっかけ。池原トモ子自治会長(70)は「それならみんなでやるんだぞ」と約束し、開催を決めた。子どもたちは告知ポスターや横断幕の作成を手伝う傍ら、飛龍の演舞を復活させようと「東山中学生飛龍の会」を結成し練習に励んだ。
 一方、自治会は「互いに支え合うつながりを作ろう」(池原自治会長)と、地域の高齢者や障がい者施設を回り自治会への加入を働き掛け、祭り当日は自治会活動への参加の「恩返し」として出店料を無料にした。
 当日、屋台を出店した福祉施設などは焼き鳥や沖縄そばのほか、日頃制作している手芸品も販売。石川署や石川・宮森630会によるパネル展示もあった。
 東山中学生飛龍の会会長の神山寛磨さん(15)=石川中3年=は「思った以上に人が来てうれしい。飛龍はどらの音に合わせて動くともっとかっこいい。これからも広めていきたい」と満足げだった。近くに住む伊禮澄子さん(74)は「にぎやかで楽しい。祭りは毎年続けてほしい」と笑顔で話した。