地球を呼吸した詩人 山之口貘生誕110年「貘さん ありがとう。」


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 風が連れてきたのは、貘だった。佐渡山豊が堀内加奈子、マルチーズロックらと奏でる音楽。池城安武のライブペイント。小那覇全人の朗読。高宮城実人が演じる造形深い貘のさま。詩人たちが語る貘の世界。

来場者を巻き込んで勢力を増したつむじ風は、時を超えて山之口貘をよみがえらせた。死後、半世紀を経ても人々の心に生き続ける貘。平易な言葉で地球を呼吸した詩人の魅力を、会場の誰もが共有した。7日に那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた山之口貘生誕110年、琉球新報創刊120年企画「貘さん ありがとう。」(琉球新報社主催)。写真で振り返る。(宮城隆尋)

<山之口貘生誕110年、琉球新報創刊120年企画>山之口貘の詩を音楽に乗せる佐渡山豊(中央)、もりと(左)、堀内加奈子(右)=7日、那覇市泉崎の琉球新報ホール
ギターをかき鳴らし〈だだ/だだ〉と「紙の上」を歌う佐渡山豊。背後で池城安武のライブペイントが彩りを添える
座談会で談笑する貘の長女・山口泉(左)、コーディネーターの大城貞俊
ユーモアを交え「喪のある景色」などを朗読する小那覇全人(中央)、山之口貘を演じながら聞く高宮城実人(左)
貘の滋味あふれる世界を表現するマルチーズロック