【フランス】本場のカラテで心身鍛練 隣国からも参加者


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カリエール市上地流空手道クラブのセミナーに参加した人たち=18日、パリ郊外

 上地流空手道のセミナーが2月17、18の2日間、パリ郊外のカリエール・シュール・セーヌ市にある、ピエール・ビブ体育館で開催された。同市の空手クラブは上地流宗家に属する島袋幸信師範(浦添市出身)が1985年に開設して以来、現在では子供40人、大人35人の練習生を有する空手クラブへと成長している。
 上地流空手道はこのクラブを拠点にパリ郊外、オルレアン、トゥール、リモージュ、トゥールーズ、マルセイユなど、フランスでは9カ所の支部ができ、ベルギーやスペインにも道場が開設されている。
 セミナーには、仏国内はストラスブール、リヨン、マルセイユといった遠隔地、隣国ベルギー、さらには他流派の松涛館流や糸東流の人たちも参加。練習は激しさの中にも、和気あいあいとした雰囲気で進められた。島袋師範は遠方から来た上地流の人たちへは形や分解を重点的に指導し、他流派参加者へは打たれ強い体をつくり上げる「体錬」を重視した上地流空手の練習方法を見せた。
 「書籍やセミナーを通して、空手家たちの目を1人でも多く、沖縄へ向けさせたい」と語る島袋師範。昨年暮れには東京図書出版会から「上地流空手道、中国から沖縄へ、沖縄からフランスへ」と題する上地流空手道の本を出版した。この本をフランス語で出版するために翻訳を進めている。
(与那嶺佐和子通信員)