【ペルー】昭和の歌謡曲600人魅了 県人会懐メロ歌の競演


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最後は会場も一緒に「北国の春」を大合唱し幕を閉じた第17回懐メロ歌の競演=4日、ペルーの県人会館西銘順治大ホール

 歌は世につれ、世は歌につれ―。戦前、戦後を通して口ずさまれてきた懐かしいメロディーの数々。今年もペルー沖縄県人会(フアン島袋会長)主催の「第17回懐メロ歌の競演」が4日午後、県人会館・西銘順治大ホールで超満員の観客を集めて開催された。毎年、12月上旬に開催されていたが、今回は行事が重なり順延されて2月の開催となった。
 当日は市町村対抗スポーツ大会の開会式とも重なり、600人収容の大ホールも開演前にはすでに超満員。36人の歌い手によって歌い継がれる懐メロ大会は県系人はもとより、在外公館、三水会(日本企業駐在員代表)、火曜会(日本企業駐在員夫人代表)、在秘日本人学校、在ペルー各県人会代表も出演した。
 東西18組、1部、2部に分かれての歌の競演は、東組はフェイリッペ安慶名さん、西組はミリン森川さんの巧みな司会で始まった。
 先行の西組は、13歳を迎えたクリスティナ幸地さんの「川の流れのように」で幕が切って落とされた。13歳とは思えないこぶしの利いた節回しは素晴らしく、会場から喝采(かっさい)を浴びていた。
 川崎誠次さんが「岸壁の母」、アウグスト池宮城さんは「襟裳岬」、ファン黒岩さんは「無情の夢」、カリーナ城間さんは「恋に落ちて」、親川義一さんは「北上夜曲」、渡邊利夫公使は「大阪しぐれ」、谷地房一領事は「無錫旅情」、仲田幸弘さんは「君恋し」、伊禮英夫さんは「椰子の実」を熱唱した。そのほか「夜霧のブルース」「いつでも夢を」「裏町人生」「おんな船頭唄」など往年のヒット曲が次々と歌い継がれた。出場者で最年少はクリスティナさんで、最高齢は81歳の伊禮英夫さんだった。最後は会場も一緒に「北国の春」を大合唱して終了、暑さも吹っ飛ぶほどの楽しい1日だった。
(赤嶺光弘通信員)