ポニー悠々 那覇で触れ合いの場


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 ことしのえとは午(うま)。高層ビルが立ち並び、人や車両であふれる県都那覇市でも馬と触れ合える。与那国馬系ポニーの雌「くらら」(7歳)と北海道和種系ポニーの雌「しずか」(8歳)が主に土曜、日曜日に、市おもろまちの新都心公園に現れる。飼い主の玉城真さん(51)=那覇市=は約20年勤めた日本郵便を脱サラし、13年7月に「あおぞらファーム」を設立した。新都心公園や保育園などに出向き、乗馬体験会を催している。

 玉城さんは野外活動が好きで、乗馬は5年ほど前に始めた。「50歳を目前にして、地域へ貢献できる本当に好きなことをしたかった」。馬を通して、子どもや障がい者に癒やしの場を与えたいと考え、ファームを設立した。
 収益の1割を福祉施設や児童養護施設に寄付している。12年に市の委嘱を受け、街づくりに協力する市協働大使も担う。
 玉城さんは2頭のいずれかに乗り、新都心公園に向かう。その姿に歩行者や車に乗った人が驚いた表情を見せた。「馬さん、かわいいね」と手を振る親子連れも。年賀状に使う写真を撮るため、くららに乗馬した会社員の比嘉愛さん(37)=那覇市=は「午年にあやかり、課題を乗り越えられる新年にしたい」と語った。
 玉城さんの目標は「ホースセラピー」と「障がい者乗馬」を普及させること。「多くの人は動物と触れ合える場を求めているが、保育や介護などのため遠出ができない人もいる。人口の多い都市部にこそ必要なモデルとして確立したい」と夢を語った。
 乗馬体験や写真撮影は有料。「あおぞらファーム」のブログで日程を確認できる。問い合わせは玉城さん(電話)080(6490)4794。

那覇市内を通行する、雌馬の「しずか」と玉城真さん=那覇市真嘉比
那覇市新都心で親子連れと触れ合う雌馬の「しずか」と玉城真さん(右)