ランドセル姉妹で12年 古さ抵抗も、今は誇り


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姉妹で計12年間ランドセルを持ち続けた比嘉優さん=4日、中城小学校

 【中城】中城村立中城小学校(平安名盛孝校長、児童数393人)で4日、ランドセル表彰朝会が開かれ、六つ上の姉からランドセルを引き継ぎ、計12年間使い続けた6年の比嘉優さん(12)が表彰された。

比嘉さんは「ランドセルと過ごした思い出を忘れず、これからも物を大切にしたい」と語った。
 比嘉さんは小学校に上がる際、親から「姉のランドセルを6年間使い続けたら何でも欲しい物を買ってあげる」と言われ、お下がりのランドセルを使うことを決めた。学年が上がるに連れ、古いことが気になり抵抗の気持ちも抱いたが、高学年になって物の大切さを感じ始め誇りに思うようになった。
 12年間使い続けたランドセルはところどころ白くはげ、テープで修復された部分もあるが、卒業後も大切に保管するつもりだ。入学前の親との“約束”について比嘉さんは「自分のランドセルを買わずに浮いた分で、好きな物を買ってもらう」と笑顔を見せた。
 朝会では、ランドセルを6年間持ち続けた6年生全員も表彰された。平安名校長は「全ての子が物を大切にしてくれた。この気持ちを中学に行っても大切にしてほしい」と呼び掛けた。