【キラリ大地で】ロサンゼルス/美智代古堅ミラーさん 住宅デザイン会社を設立


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2001年に古堅さん(円内)がデザインした愛知県にあるトヨタホーム

 「洋裁店を経営する母親の背中を見て育ったせいか、子供のころから物を作ることが大好きで、大きくなったらデザイナーかデザインに携わる仕事をしようと決めていた」。宜野湾市新城出身の美智代古堅ミラーさん(38)は、ロサンゼルスで住宅デザインと日本でモデルハウスのデザイン、インテリア関連の商品輸出を手掛ける会社を経営している。
 古堅さんは沖縄県立浦添工業高校デザイン科に在学中から卒業後はデザインを勉強するために留学したいと思い、働いてお金をためて、1991年に渡米。ロサンゼルスに住んでいた友達を頼り、コリアンタウン(韓国人街)でルームメイトの女の子3人と留学生活を始めた。
 渡米後、半年間はダウンタウンにあるUCLAエクステンション(語学学校)に通い、その後、市立のコミュニティーカレッジでアートを専攻、92年に目標であったFIDM(Fashion Institute of Design and Merchandising)カレッジのインテリアデザイン科へ編入。94年9月、首席で卒業した。
 大学の授業で一番苦労したのは英語。インテリアの歴史や照明器具の計算、図面に関する基礎知識を全部英語で理解しなければならなかった。卒業後は、主にレストラン、オフィス、店舗など商業デザインの会社に就職し、1年ほど見習いの仕事をした。当時、古堅さんが携わったプロジェクトにバフェースタイルで有名なトーダイ・レストランがある。その後LEX社に転職。2002年3月、友人に紹介され知り合ったミラーさんと結婚した。
 トヨタのプロジェクトを一人でやり終えた自信も付いたので、独立を決心。クリエイティブ・エンバイロンメント社を設立した。ロサンゼルス地域の住宅デザインとLEXと提携して、日本のモデルハウスデザインとインテリア関連の商品輸出をしている。
 「小さいながらも自分で会社を続けていくことは本当に大変ですが、将来に夢を持って頑張っていきたい。愛知県にあるモデルハウスのプロジェクトが入る予定なので、今からわくわくしています」。古堅さんは笑顔で語った。
(当銘貞夫通信員)