朝日撮り続け3000日 南城市の仲本さん


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 【南城】本島南部の東端に位置し、初日の出の名所としても有名な南城市知念の知念岬公園。ここで毎朝、日の出を撮影している仲本勝男さん(75)=南城市=が3日、連続撮影3千日を達成した。「生きている間は撮影を続けたい。次は富士山の標高にちなんで3776日を目標にしたい」と意気込んでいる。

 2006年4月17日、「健康のために早起きしよう」と思い立ち、日の出の撮影を始めた。以来、雨の日も台風の日も毎朝欠かさず8年以上、知念岬公園やあざまサンサンビーチなどから東の空を撮り続ける。「やろうと思えば誰でもできること。でも『継続は力なり』という思いで続けてきた」と実感を込める。
 日の出が雲に隠れて見えない朝も、日の出を想像しながらシャッターを切る。「雲の様子は毎朝違うから、太陽が雲の中を通って昇ったり、雲の切れ間から差し込む『光芒(こうぼう)』がきれいだったりする。自然は面白いよ」と日の出の魅力を語る。
 もともと、やんばるでクミスクチンなどの薬草を撮影していた仲本さん。「写真は素人」と笑うが、日の出の撮影には4台のカメラと広角、望遠などのレンズを使い分ける。離島を除く日本最東端の納沙布岬(北海道)と最北端の宗谷岬(同)、最西端の与那国島、沖の鳥島を除く最南端の波照間島にも出向き、日の出を写真に収めた。
 写真は自身のブログ(http://katsuobushi.ti-da.net/)やフェイスブックで公開している。
 今月末には、約120枚を厳選した写真集「東の空」を刊行する予定だ。「人間も地球も、太陽のおかげで生かされている。朝日を浴びると元気が出て前向きになり、人が変わる。年寄りは家に閉じこもらずに、どうしてもやるべき趣味を見つけ、外に出たほうがいい」と笑顔で話した。

知念岬公園から望む日の出=22日(仲本勝男さん提供)
3千日以上、毎朝休まず日の出を撮り続ける仲本勝男さん=22日午前6時20分ごろ、南城市知念字久手堅の知念岬公園