興南男子ハンドボール連覇 春夏2冠 南関東総体


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 【南関東総体取材班】全国高校総合体育大会「煌(きら)めく青春 南関東総体2014」は7日、東京など4都県で行われ、県勢は7競技に出場した。男子ハンドボールの興南は決勝で小林秀峰(宮崎)に41―27で勝利し、昨年に続く連覇で6回目の優勝を果たした。

興南は春の全国高校選抜大会に続いての春夏連覇も達成した。ボクシングはライトウエルター級決勝で、平仲信裕(南部農林)が鈴木稔弘(駿台学園・東京)に惜しくも判定で敗れ、準優勝となった。相撲の中部農林は決勝トーナメント1回戦で敗退した。弓道は男子個人準決勝で仲村優一(興南)が4射皆中で決勝に進んだ。カヌー男子カナディアンフォア500メートルの沖縄水産は予選を突破して準決勝に駒を進めたが、決勝進出は逃した。8日の県勢は女子バレーボールや新体操など7競技に出場する。

◆自信速攻 敵なし/華麗さ異次元
 いつも通りのプレーだった。インターハイ決勝の大舞台でも、興南は盤石な戦いを見せた。堅い守備でボールを奪い、変幻自在のパス回しから、波状攻撃を仕掛ける。相手の隙を突いて速攻がさえ渡る。圧倒的な強さで連覇を達成した。
 前半12分に下地利輝が速攻を決めて6―3とすると、田里亮稀が身体能力の高さでマークを振り切り、左サイドから森田啓仁も決める。5分間に6連続得点で相手を引き離し、早々と勝負を決めた。
 後半には速攻で渡久地竜至が得点を決めると、3年生のフィールドプレーヤー全8人の得点も達成した。
 後半残り10分には選手を総入れ替えし、1、2年生に経験を積ませる余裕も見せた。最後の5分は主力組が再登場。下地が出したパスを空中で田里が受け、そのまま伊舎堂博武につないで決めるダブルスカイを見せ、会場をどよめかせた。続けて與那嶺英路―伊舎堂ラインでのスカイも決まる。狙っていたプレーを立て続けに決めて次元の違いを見せつけた。
 大会を通して5試合で200得点に対し、失点は116。相手にリードを許す時間帯も地元校相手の準決勝でわずかにあっただけで、王者にふさわしい戦いぶりだった。
 次は国体。チームが目標に掲げ、2005年に1回だけ成し遂げている3冠へ王手を掛けた。伝説の結実に向けて興南ハンドはさらに高みを目指す。(関戸塩)

優勝の喜びをガッツポーズで表す興南ハンドボールの選手たち=7日、神奈川県の川崎市とどろきアリーナ(諸見里真利撮影)
決勝 興南―小林秀峰(宮崎) 持ち味のしなりのあるシュートを決める伊舎堂博武=7日、神奈川県の川崎市とどろきアリーナ(諸見里真利撮影)