ラブジョイ彗星 石垣島天文台が撮影成功 光の収束、鮮明に


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国立石垣島天文台が観測に成功したラブジョイ彗星の光の尾が収束する現象(国立石垣島天文台提供)

 【石垣】国立石垣島天文台(宮地竹史所長)はこのほど、2014年8月に発見された彗星(すいせい)「ラブジョイ彗星」の尾のように見える光が収束する様子の撮影に成功した。宮地所長は「大変珍しい現象。引き続き観測し、太陽風などが彗星に及ぼす影響を調べたい」と話した。

 昨年12月23日深夜に口径105センチのむりかぶし望遠鏡でラブジョイ彗星を観測。彗星の進行方向と逆に広がる光が十数分の間に収束する現象を確認した。連続撮影で左右に分かれていた数本の尾が両側かららせん状に巻くように収束する様子が見られたという。
 宮地所長は「この現象は彗星のメーンの尾が作られる過程だと思われる。彗星から放出されるプラズマが太陽風の影響を受けている様子を、これだけ鮮明に観測できたことは珍しい」と話した。
 ラブジョイ彗星はオーストラリアのテリー・ラブジョイ氏が発見した。
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