文化資源詳しく解説 南城、6行政区に84案内板


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
見晴らしの良い高台「タカンリ」に立てられた解説板と自治会長ら=16日、南城市佐敷小谷

 【南城】南城市は3月末までに、市内六つの行政区内にある拝所や旧道など文化資源について、その名称や解説、方向を示す矢印などが書かれた「サイン」と呼ばれる案内板を各区内に84個設置した。

市教育委員会が2013年度に策定した「市集落域文化遺産サイン整備計画」に基づいて実施した。
 「サイン」には、区の歴史文化の概要や見どころを紹介する集落案内板、文化資源について詳細に解説する解説板、文化資源の名称を示す標柱、文化資源のある方向を指し示す誘導板などの種類がある。景観に配慮したデザインで、市商工会が実施する「小谷まーい」など地域散策コースと連携して設置された。
 同計画は、文化資源について適切で分かりやすい情報を来訪者に提供することや、地域住民が地元の歴史に誇りを持つことなどが目的。13年度に小谷、つきしろ、稲福、大城、知念、海野、百名、奥武の8区を先行整備地区と位置付け、各地区の整備計画を策定。14年度につきしろ、海野を除く6区内の「サイン」を整備した。
 8区の選定は、11年度に策定された市歴史文化基本構想保存活用計画で定められた「歴史文化保存活用区域」を参考に6区を選び、区からの要望のあったつきしろ、海野を加えた。
 15年度はつきしろ、海野の2区の整備を進めるほか、新たに15区の整備計画の策定を予定している。
 小谷には計13個の「サイン」が設置された。知念松夫自治会長は「『サイン』のおかげで、ガイドなしでも区内を見て回ることができる。地域住民にとっても勉強になる」と喜んだ。