手作り救助器、地域に設置 金武・屋嘉区「やっちー会」


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<水難防止>ペットボトルでできた簡易救助器具を川沿いに設置して歩く「やっちー会」のメンバー=5月31日、金武町屋嘉区

 【金武】金武町屋嘉区の50~64歳男性有志約20人でつくる「やっちー会」(前田哲則会長)は5月31日、水難事故を防ぐために区内の川沿い12カ所にペットボトルなどで自作した簡易救助器具を設置した。

那覇市消防職員協議会が2014年3月に設置した同様の器具が、ことし2月に実際に男性の命を救ったことがヒントになった。前田会長(61)は「スクールゾーンに河川がある。安全だけは確保したい」と話している。
 前田川沿い5カ所、渡久比那川沿い7カ所にそれぞれ設置した。
 簡易救助器具は2リットルのペットボトル3本でできた浮具にロープが付いている。大人でも支えられる十分な浮力があるという。一つ当たりの材料費は千円もかからない。
 那覇市消防職員協議会から作り方を教えてもらったり、町から材料費を受けたりするなどの全面協力の下で計画が進んでいった。
 やっちー会はこれまでもお年寄りの家の庭清掃などで地域に貢献してきた。金城健事務局長(57)は「昔から知っている面々で集まり、完全自主団体として活動している。区のための貢献を続けてたい」と今後の活動に弾みをつけている。