監督から最後のノック 浦添商、夏ベンチ外選手が試合


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
<浦商野球部>試合を終えた選手にねぎらいの言葉を掛けるメンバーら=6月13日、宜野湾市立野球場

 【宜野湾】浦添商業高校野球部は夏の大会の県予選でベンチ入りしないメンバー29人の試合を、宜野湾市立野球場で6月13日に実施した。メンバーらは試合を終え「今日を引退試合と位置付けるのではなく、これからは応援に精を出したい」などと話し、ベンチ入り選手を激励した。

父母は「試合に出られる姿を見られてうれしい」と目を潤ませた。選手たちは試合終了後、監督から最後のノックを受けた。
 新里哲平さん(17)は試合を終え「小学生から続けた野球だが、今日は最後の試合になった。夏に引退しても野球人でありたい。夏はメンバーをバックアップしたい」と応援席に向かってあいさつした。
 宮良高雅監督は試合終了後「勝敗が常にある中で、選手たちと過ごした3年間が頭をよぎった。ベンチ入りが20人と決まっているのは酷だが、(今までに)いろんなものが形成されただろう」と話し掛けた。
 今まで部員をサポートしてきた内間安愛(あいと)君(17)の母春野さん(47)は「息子の雄姿を見られてうれしかった。野球部の経験で、いろんな面で強くなったのではないか」と話し、涙を拭った。