スイカごろごろ120個 津波小児童が栽培、収穫で歓声


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大きなスイカがたくさん収穫できたことを喜ぶ児童ら=8日、大宜味村立津波小学校

 【大宜味】大宜味村立津波小学校(宮城達也校長)の児童ら計20人が校内の教材農園で栽培してきたスイカの収穫が8日、同校であった。マルチ張りやカラス対策を施した農園には大小のスイカがごろごろ並んでおり、児童らは「赤ちゃんぐらいに重たい」と額に汗を輝かせながら、合計120個のスイカを収穫した。

 津波小は2003年に理科の一環で栽培を開始した。種植えではうまくいかなかったため、JAおきなわから購入した接ぎ木苗で栽培をしたところ、毎年収穫できるようになった。PTAも協力し、畑を耕したり、肥料を入れたりして手伝ってきた。毎年、夏はスイカ、冬はジャガイモを栽培している。連作障害がないことが学校の自慢だ。
 ことしも150個程度の着果が確認された。8日の収穫時には、児童らが防鳥ネットが張られた畑の中をかがみながら走り回り、スイカを見つけると「米袋みたいな重たさだ」と両手で持ち上げ、一輪車に乗せていった。
 収穫後は自分たちで栽培したスイカを試食。5年生の島津邑斗(ゆうと)君(10)は「ちょっと酸っぱいけど、まあまあうまい」と、納得した表情で食べていた。収穫したスイカの一部は給食センターに提供するという。
 大宜味村ではことし、村内4小学校が統合するため、創立105年目の津波小も本年度で閉校する。宮城校長は「最後のスイカ体験も、子どもたちのいい思い出になったと思う」と語った。
 同小では11月1日に閉校記念運動会、来年1月31日には閉校式典を実施する予定。