「被爆アオギリ二世」青々 惨禍の象徴 那覇で再生


社会
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<広島被爆70年>「被爆アオギリ二世」を見詰める与儀喜一郎さん=5日午後5時55分、那覇市首里久場川町

 広島市中区の平和記念公園に植えられている「被爆アオギリ」の種から育った「被爆アオギリ二世」の大木が那覇市の民家で青い葉を輝かせている。台風で2度倒木したが、そのたびにしおれた葉が再生した。

手入れをしている元教員の与儀喜一郎さん(70)は「広島原爆の悲惨さを伝えるためにも、大切に育てたい」と話している。
 「二世」は広島原爆の惨禍を伝えるために全国で育成されているが、県内では与儀さんが1994年に初めて発芽させたとされる。順調に成長し、高さ約6メートルに達したが昨年の台風で倒れた。現在は3メートルほどの高さだ。
 沖縄戦で祖母と姉を亡くした与儀さんは「広島と沖縄が手を携えて平和を守ってほしい」とアオギリを見上げていた。