辺野古住民、綱打ちに汗 23日大綱引き、ツアーも


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<辺野古区大綱引き>大綱引きで使う綱を力を合わせて編み上げる区民=2日、名護市辺野古

 【名護】名護市辺野古区の3年に1度の伝統行事「辺野古区大綱引き」が、23日に辺野古グラウンドで開かれる。2日は朝から、準備作業である綱打ちが行われ、子どもから大人まで区民総出で綱を編み上げた。

綱をつなぐ作業では、男性たち3~4人が汗だくになりながら力を合わせてわらをねじった。広場には「はいっはいっ」と力強い掛け声が響いた。
 大綱引きは、戦前から伝わる辺野古区の伝統行事。宅地造成で田んぼが消失して以降はロープで代用して続けていたが、1979年に地域の活性化と伝統行事の継承のためにわらを用いた綱作りが復活した。
 綱は直径50センチ以上、長さ80メートルと迫力ある手作りの大綱を東西に分かれて区民全員で引き合う。綱引きの前に、約100人の青年たちが一斉にたいまつを持って会場を駆ける「テービーガーエー」は幻想的で、祭りの雰囲気を一層引き立てる。
 許田正昌さん(77)は「地域の昔からの文化。後輩にしっかり継承してつなげていきたい」と意気込んだ。飯田昭弘さん(67)は「『これが辺野古だ』と胸を張れる行事。オープンなイベントなので参加してほしい」と呼び掛けた。
 大綱引きは23日午後6時ごろから。22日は午前9時から綱作りの仕上げ作業の綱打ち、夕方から前夜祭が開かれる。
 市観光協会は、辺野古大綱引きに合わせて、市内宿泊の観光客と市民を対象とした見学ツアーを開催する。参加費は2900円で4時間ほど。参加には予約が必要。予約の締め切りは20日の午後5時まで。問い合わせは市観光協会(電話)0980(53)7755まで。