【ブラジル】「18番」で盛り上げ 民謡祭典に県系人ら250人


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日ごろ磨き上げた腕を披露する参加者たち=サンパウロの沖縄県人会会館

 琉球民謡保存会ブラジル支部(大城文正支部長)主催の第3回民謡祭典(18番大会)が6月24日、サンパウロの沖縄県人会会館で行われ、出演者や聴衆など250人を超す参加者でにぎわった。祭典で大城支部長は、イタリリー支部から多くの非日系が参加してくれたことに触れ、「沖縄県人と友人になり、そこから琉球民謡に興味を持ち、ほれ込んで演奏している。それが一番うれしい」と歓迎した。また「来年は支部長も代わるが、今年同様、皆で民謡祭を盛り上げてほしい」と、激励した。

 祭典は出演者全員による「祝い節」「めでたい節」「囲み節」で幕開け。出演者らは、日ごろ練習で培った演奏を披露し、会場から盛んな拍手を送られていた。
 独唱の部でトリを務めた大城則康さん(59)=中城村出身=は、本番前でも全く緊張していない様子で、「沖縄県人は皆、朗らか。こんなにたくさん集まれるのも『ゆいまーる』(沖縄方言で協和の意)のおかげだ」と、故郷・沖縄の文化、風土を誇らしげに話していた。
 新垣春子さん=大里村出身=は、「孫と一緒に参加するつもりだったが、風邪でのどをやられてしまった」と、今大会に参加できなかったことを悔しそうに語っていた。新垣さんは「来年は体調を整え、必ず参加したい」と意欲をみせていた。フィナーレでは参加者、演奏者が一緒にカチャーシーを踊り、にぎやかに締めくくった。
 (上間優年通信員)