【ブラジル】小禄・田原字人会 移民90周年祝う


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ブラジル小禄・字田原移民90年記念祝典であいさつする与儀会長=5日、サンパウロのブラジル沖縄県人会会館

 1917年に字小禄・田原出身者がブラジルへ移住し、今年で90周年を迎える。それを記念し、ブラジル小禄・田原字人会(与儀哲雄会長)主催の移民90周年記念祝典と慰霊法要祭が5日、沖縄県人会本部会館で開かれた。

 献楽、献花、献茶の儀の後、采川道昭・曹洞宗導師が読経。読経とともに来場者は先人たちをしのびながら焼香した。
 与儀会長は「今日、私たちが良い生活を送ることができるのは先人たちがまいてくれた種のおかげ」と、追悼の言葉を述べた。
 午後から開催された記念祝典には、同じ小禄(屋号上間)出身者の上原幸啓ブラジル文化福祉協会会長や飯星ワルテル連邦下院議員らが祝いに駆けつけた。
 上原文協会長は「今日の祝典ができるのは、先人移民や1世の皆さんの子弟教育のおかげ。先人たちに感謝する式典だ」と祝辞を述べた。
 来賓関係者のあいさつの後、90歳以上の高齢者や会に貢献した功労者へ感謝状と記念品が贈られ、受賞者は満面の笑みで受け取っていた。
 当日は沖縄やハワイ、ボリビアからも同字出身者らが出席し、友人や親せきとの懐かしい再会を喜んでいた。5年ぶりに来伯した高良忠清・字小禄財産管理運営会理事長は「われわれの交流は先輩方の習わしが良かったからこそ、ここまで続いてこられた」と、これまでの歴史を振り返った。
 式典後には演芸大会が催され、琉球民謡や舞踊で、会場の雰囲気を大いに盛り上げていた。
 (上間優年通信員)