【キラリ大地で】アメリカ/多和田ミッシェル・真愛さん/ピアノ演奏、作曲で活躍


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7月に行われた県人会ピクニックで司会役を務める多和田ミッシェル・真愛さん

 9月22日にロサンゼルスで開催予定の「菅原洋一&桑江知子チャリティー・コンサート」で、プロデユーサー兼ピアノ演奏を担うのが、多和田ミッシェル・真愛)あい)さん(26)。
 昨年10月の第4回世界のウチナーンチュ大会記念コンサートをうるま市民芸術劇場と国頭中学校にて開催、大好評を博した。またミュージカル「海から豚がやって来た」のプロデューサーとして沖縄テレビに度々出演。沖縄県知事から新民間大使にも任命されるなど、活躍が注目されている。若きウチナーンチュの素顔を紹介したい。
 多和田さんはロサンゼルス郡パロス・バーデス・エステートで国頭村出身の父・真友さんと東京出身の母・幸恵さんとの間に生まれた。4歳からでピアノを学び、1994年、14歳の時にロサンゼルスで開催されたモスクワ音楽院教授で数々の世界コンクール入賞者を指導したセルゲイ・ドレンスキー教授の公開レッスンを受けた。その際、才能を評価され「16歳になったらモスクワに来なさい」との誘いを受けた。
 4年制高校を3年で修了し、98年9月に17歳でモスクワ音楽院ピアノ科に入学。ドレンスキー教授の下で6年間学び、2004年6月に学士号と修士号を習得している。
 ミッシェルさんは9歳の時に「地平線の彼方に」を作曲し、全カリフォルニア児童作曲コンクールで1位、全米コンクールでも3位になるなど注目を集めた。翌年には「未来の曙」を作曲し、全カリフォルニア1位、全米で2位に。さらに92年には、ヤマハ音楽学校全米作曲コンクールで最優秀賞を獲得。
 ピアノ演奏では、南カリフォルニア青少年音楽際コンクール・ショパン部門1位、コンチェルト&ソロ部門での1位、ロサンゼルス・リスト・コンクール2位など数々のコンクールに入賞している。
 16歳の時にはヤング・アーテイスト・ぺニンスラ音楽祭ではジュニア・グランド・プライズを受賞した。世界的に有名なピアニストであり指導者でもある中村紘子、ハリーナ・チェルニー・ステファンスカ、ニコライ・ペトロフ、セルゲイ・ドレンスキー、その他多くのピアニストの公開レッスンを受け、その際の演奏で彼女の持つ音楽性の豊かさと音色の美しさが称賛されてきた。
 2005年からはロサンゼルスで「創都グループ・インターナショナル」に在籍し、音楽やイベント・プロデューサーとしてTVプログラムの制作、ジャズ・コンサートなどを企画開催してきた。
 現在はクラシックだけでなくワールド・ミュージック分野にも視野を広げ、曲作りにも取り組んでいる。
 「将来音楽活動を通じて世界の友好親善を推進していきたい」と語るミッシェルさん。08年夏には、ブラジルの人気歌手を一堂に集め、東京と大阪で「ビバ!ブラジル」を企画。11月には東京、名古屋、大阪でヨーロッパ、カナダで活躍中の世界的歌手の公演を企画プロデュースする計画に張り切っている。若きホープの活躍に今後も注目したい。
(当銘貞夫通信員)