【キューバ】私たちは“くーばんちゅ” お盆祭でエイサー


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 キューバの首都ハバナ市から南に約160キロ離れた「青年の島」で8月12日に開催された「お盆祭」で、沖縄系3、4世を中心に結成された創作エイサーダンスグループ「CUBANCHU(くーばんちゅ)」がエイサーを初披露し、注目を集めた。

 お盆祭は同島の日本人会が毎年8月に主催、開催しているもので、50年以上の歴史がある。在キューバ日本大使館の湯浅領事をはじめ約200人が参加。それぞれが持ち寄った手料理を囲むランチタイムを楽しんだ。
 注目を集めた「くーばんちゅ」のエイサーは、昨年末に米国の日系団体(月見会)から寄贈されたパーランクーを打ち鳴らし、独創的なリズムで参加者の拍手を誘っていた。
 フリエータ・フォンテ・伊波さん(3世=旧石川市系)は、エイサーの初披露に「“くーばんちゅ”というネーミングは、私たちの文化的アイデンティティーに共通し、新しい民族ウチナー系キューバ人としての結びつきを象徴している」と紹介。「一度はキューバから消えかけた私たちの祖先が持ち込んだ文化を再生できたことは、過去2回の世界のウチナーンチュ大会への参加や若い世代がジュニア・スタディーツアーに参加する機会を頂いた成果だ」と語った。
 お盆祭では、10月25日から27日の間、同島で開催する「沖縄出身者によるキューバ入植100周年記念祝賀会」の実現と成功に向け協力していくことが確認された。
 (富山健太=浦添市出身、キューバ在住)