琉球新報社 
沖縄を拠点に活躍している若手イラストレーターでデザイナー、アーティストの大城美玲さん（３３）＝北中城村出身＝が来年パリで個展を開く準備を進めている。７月から３カ月間、充電を兼ねてパリに滞在。複数のギャラリーを訪ねるなど、「海外で吸収したことを沖縄に帰ってから生かしたい」と張り切っている。
大城さんは「ファッションキャンディ」のイラストやＣＭ、最近では沖縄銀行のＩＣカードのデザインなどでもおなじみのイラストレーター。
来仏した大城さんはパリ市内にアパルトマンを借り、フランスの生活を実体験している。「パリで暮らしていると、ベビーカーを押すマダムの姿や、公園で遊んでいる子どもたちの多さに驚き、毎日食べるパンのおいしさにも感動した」という。
また「建築や駅の広告、表示１つ１つをとってもすべてが新鮮で、新たなインスピレーションを受け取ることができた」と滞在の成果を語った。
日本からの仕事もこなしながら語学学校にも通っている。美術館巡りにも積極的で「今回の旅の目的のひとつでもある、クリューニー美術館のタピスリー作品『貴婦人と一角獣』やオランジュリー美術館の『睡蓮』は原画を見ることができてすごく感動した」という。
フランスではクリエイターやアーティストなど、さまざまな人々との出会いもあり「今回の旅の宝となった」と大城さん。個展開催に向け、意欲をみせていた。
（与那嶺佐和子通信員）
