【ロサンゼルス】中里さんが最優秀賞 日系テレビ局映像祭


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短編映画「Three Men+1」を撮影中の中里幹夫さん(左)=ウエスト・ロサンゼルスの日本食レストランで

 米国ロサンゼルスの日系テレビ局UTB主催のテレビ映像祭「第2回ピクチャーズ・バトル」で、那覇市出身の中里幹夫さん(33)=ロサンゼルス在住=の脚本「Three Men+1」が最優秀賞を獲得。審査委員長の井筒和幸・映画監督は「まだ誰も映画化していない画期的なコンセプト」と高く評価した。

最優秀賞を獲得した中里さんの作品とほか一編は、映像化され現地時間10月28日に地上波で放映された。
 中里さんの受賞作は、ハリウッドのすしレストランを舞台に、「本物のすしというのは日本人の職人が握ったもの」という日本人客と、黒人のすし職人が展開する人種的偏見を風刺した辛口コメディー。
 中里さんは琉球大学経済学科卒。その後、ロサンゼルス市立大学映画学科を卒業し、現在はロスで映画制作に取り組んでいる。
 中里さんは「受賞を励みに次の製作に進んでいきたい」と意欲を示した。
 同賞は、ハリウッド進出を目指す日本の若きクリエーターの支援を目的に昨年創設。多額の撮影費用がネックで応募者が限られる現状を考慮し、今年は審査方法を作品コンペから企画書審査に変更した。1次選考を通過した最終候補10人が、井筒監督ら5人の審査員の前で作品コンセプトなどを訴えるプレゼンテーション審査に進んだ。
 (平安名純代通信員)