withコロナ時代を生きる組織づくり

  • 沖縄県全体
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「働き方改革@沖縄」は「継続可能な働き方を求めて@沖縄」にタイトルを一新しました!
AIの発達や人口減少などの従来の変化の波に加え、新型コロナウイルス感染拡大など、地球規模の出来事が一人一人の「働き方」にも大きな影響を与えています。
激変する環境の中で、企業も労働者も「持続可能(サステナブル)」な働き方を実現するためには―。沖縄の経営者、労働者、学生たちと日々向き合っている専門家3人がリレー形式で「働く」をめぐる課題と解決へのヒントをお届けします。執筆者は変わりません。



新型コロナウイルス感染拡大の影響により、既存の価値観がガラガラと音を立てて崩れていき、大きく変化する必要に迫られています。組織においても、働く人にとっても、既存の在り方を見直さなければならず、まさに「持続可能な働き方」の本質が問われています。

コロナウイルスの感染が早く終息してほしいと願うばかりですが、爆発的な感染拡大が収まったとしても、多くの専門家は「恐らくウイルスが全くない世界には戻れない」と予測しており、今後私たちはウイルスとどう共存していくのか「with コロナ」における生活を考えていかなくてはならないようです。

不確実なwithコロナ時代に向かって組織が存続していくために、今どのような組織づくりが必要か、私なりの見解を書き進めてみたいと思います。



働き方改革@沖縄

◇執筆者プロフィル

波上こずみ(なみのうえ・こずみ)
Cosmic Consulting(コズミックコンサルティング)代表。組織コンサルタント。

子育て・介護と仕事との両立に苦しんだ経験を踏まえ、2016年に起業。
「働く人のモチベーションを組織の活力へ!」をテーマに、沖縄の企業や個人を対象としたコンサルティングを手掛けている。
那覇市首里生まれ。1男1女の2児の育児中。




不安を共有する



私は組織コンサルタントとして、企業を対象に「成長する組織づくり」のサポートを主に行っています。「Cosmic Consulting」という屋号を掲げ、スタッフ1人を雇用しており、2人体制で活動しています。

今回の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、対面業務を中心としていた私自身の仕事にも大きな影響が出ました。顧問先とのコンサルティングは一時休止、新規のコンサルティングはもちろん、セミナーや研修などの依頼も一時見送り。
いつ再開できるか見込みがないまま、自組織の運営に関しても不安要素が顕在化してきました。ビジネスが継続できるのか、スタッフの雇用維持ができるのか、どうすれば社会のニーズに応えられるのか、あらゆるネガティブな要素が襲いかかって、見えない未来に対して不安で押しつぶされそうな毎日でした。雇用しているスタッフには一時休業に入ってもらい、その間、今後のことを考えながら1人で頭を抱えていました。

組織の代表として、方向性が何も決まらないままスタッフとコミュニケーションを取ってしまっては相手を不安にさせるのではないかという気持ちもあり、しばらく自分が抱えていた思いを彼女と共有することはできませんでした。



一方で、組織開発を取り扱う者として、目の前で起こっていることや自分の内面から逃げていてはいけないのではないかという気持ちとともに、正解がない中でもスタッフと今の状況を共有することが今後のCosmic Consultingには必要ではないかという思いが大きくなり、今の気持ちと今後の方向性について、スタッフとミーティングを持つことにしました。

ミーティングでは私自身の不安な気持ちを明かした上で、

•    コロナ終息という定義をどこに置くのか
•    今の影響がどれぐらい続くと仮定するか
•    その時の社会や沖縄、地域がどうなると想定するか
•    そうした時に「Cosmic Consulting」として果たしたい役割は何か
•    誰の何を助けたいのか
•    それを果たすためにどういう手段が考えられるか

ということを中心に、じっくりスタッフと向き合って話し合いをしました。

正直「これだ!」というはっきりとした道筋が見えたわけではありませんでしたが、チームとして方向性を擦り合わせる有意義なミーティングになりました。

スタッフからも、
「心の準備ができないまま休業になり、今後自分に何ができるのかを考えてずっと不安だった。それを言っていいのかもずっと悩んでいた。代表が何を考えているのか可視化してくれたから、自分の役割を見いだすヒントになった。話ができて、本当に良かった」
というコメントが返ってきました。

改めて対話の重要性に気づける機会になり、未来に向けたベクトル合わせができたと実感しました。



今回のコロナショックにより、不安に思っているのは経営者も従業員も同じ。その不安が何に対してのもので、どういうレベル感なのか、みんなそれぞれの気持ちがあるかと思います。
自粛制限が緩和されてきて、また元のように業務を進めようとする前に、個々の内面で起こっていることをみんなで共有してみて、どこに向かってどう進んでいくのかという企業活動の意義を改めて話し合ってみることが大変重要になってくるのではないでしょうか。



組織のバリューに立ち返る



見通しの立たない未来を生き抜くためには、ビジネスのあり方を都度アップデートしていかなければなりません。

その時に絶対的な軸となるのは、組織のバリューです。
企業理念や信条、クレドとも言われます。

何のために自組織が存在しているのか。
誰にどうなってほしいのか。
どういう社会を描いているのか。

組織活動というのは、バリューを実現することのための手段であって、組織活動そのものが目的ではありません。ともすると目前の仕事が目的化してしまいますが、現在のような有事の時はその仕事すら今までのやり方では進めなくなり、改めてこのバリューに立ち返ることが重要になってきます。



例えば、私の組織に置き換えると、「働く人の生き生きを組織の活力へ」という理念を掲げており、その理念を実現するためにコンサルティングやセミナーを実施しています。コンサルティングやセミナーを実施することはあくまで手段ですので、例えば、スタッフとの対話が「既存の商品をオンライン化するかどうか」という方法論だけに終始してしまうと、自組織の理念から大きくぶれてしまう可能性があります。

そもそも私たちの理念は何なのかという判断基準があって初めて、その理念を実現するため顧客に価値を提供する方法としては何があるかという流れでメンバーが腹落ちすることがポイントです。

前述で私がスタッフと対話をしたように「自組織の本来持つ価値は何か」ということをチームメンバー同士で話をすること、これがwithコロナ時代に向けて、今組織でできる重要なポイントではないでしょうか。



業務を見直し、無駄な習慣を断捨離する



組織のバリューにみんなで立ち返ることができたら、もう一つオススメしたいことがあります。
それは、既存の業務内容や業務の進め方を見直すことです。

今回、コロナショックにより失ったものやマイナスの影響を受けたことも多くあるかと思いますが、違う角度で捉えると、既存の働き方や組織のあり方について見直す良い契機になったかと思います。本当に自分たちにとって大切なこと、必要なことは何か、物事の本質を見る良いチャンスになったと感じます。

当面の危機をしのぐために始めたテレワークや時差出勤、交代出勤をはじめ、対面での会議を減らしたり、社内決裁の押印を簡素化したりと、強制的に新しい仕事のやり方が取り入れられたことによって、
「実はオフィスに出勤しなくてもできる仕事はたくさんある」
「当たり前のように渋滞の中出勤していたけど、時差出勤すれば生産性が高まる」
「毎週定例会議のためにわざわざ遠方から移動していた会議でも、オンラインでやれば時間と労力が軽減される」
「電子化すれば業務スピードが格段に上がる」

という新たな気づきが起こり、自社が価値を高めるために、今までの無駄な習慣やしがらみを断捨離するきっかけになったのではないかと思います。



今後、この気づきをどう生かしていくのかが組織存続のカギになると予測しています。

自粛規制が緩和された時、ビフォーコロナのやり方に戻そうとあがけばあがくほど、激変していく環境の中、変化の波に乗れず、社会や顧客から淘汰(とうた)されていくのではないでしょうか。

偶然の産物かもしれませんが、コロナショックによって生まれた気づきを無駄にせず、既存の業務の進め方を改めて見直してみてください。見直す際には、前述した自社のバリューを判断軸とし、「自社が本来の価値を創造・提供していくためにはどういう業務の進め方が効果的か」というという問いのもと、メンバー同士で話を重ねてみてください。


業務改善については以前こちらの記事でも取り上げましたので、ぜひご参照ください。
https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-857324.html



有事でも存続できる組織づくりを



今回は、不確実なwithコロナ時代に向かって組織が存続していくために、今どんなことが大事であるか、私なりの見解をまとめてみました。

刻々と変わる状況の中、誰も未来を確実に予測することはできません。
コロナウイルスの影響が沈静化しても、また違った有事が発生することも十分に想定されます。

どんな未来になったとしても、経営者を始めメンバー同士で組織のバリューに立ち返り、自社の価値を提供し顧客や社会に貢献するために、変化に適応しながら活動をしていく。今回のコロナショックを教訓として、有事でも存続できる組織づくりをぜひ多くの企業で進めていくことを期待してやみません。

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【執筆者プロフィル】

波上こずみ(なみのうえ・こずみ)
Cosmic Consulting(コズミックコンサルティング)代表。組織コンサルタント

那覇市首里出身。株式会社JTBワールド、一般財団法人沖縄観光コンベンションビューローを経て、2016年Cosmic Consulting設立。
【働く人の生き生きを組織の活力へ】をビジョンとし、主に働き方改革や人材定着、人材育成プログラム構築、組織開発など、人事面から変革を起こすための組織活性コンサルティングを行っており、マスコミ、福祉法人、ホテル業界、飲食業界等、多種多様な業界に対してのべ100社以上のコンサルティング実績を持つ。
コズミックコンサルティングのHP → http://kozumi-naminoue.com/




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