コーヒーが好きでいろいろなお店に足を運んでいる者です。最近、コーヒー店を営んでいる3兄弟を見つけました。とてもすてきなご兄弟なので、ぜひ調査してくれませんか?
(那覇市 こーしータンメー)
今回も面白い調査依頼が飛び込んできましたね。投稿者によると、長男は八重瀬町で「AGUROROAST COFFEE(アグロローストコーヒー)」、次男は豊見城市で「Maitoparta(マイトパルタ)」、三男は那覇市で「あぐろ焙煎珈琲店」を営んでいるのだとか。
ではまず、コーヒーが好きそうな人に聞いてみましょう。
快く取材に応じてくれたのは、南城市大里にある薬膳スパイス弁当「スパイスの呼吸」のオーナー・島袋文恵さん。
「知っていますよ~。2店舗しか行ったことないですが、(次男が営み、ワッフルが名物の)マイトパルタは年1回ペースで行っています。八重瀬町のアグロローストコーヒーさんは、砂糖を入れなくてもほんのり甘いコーヒーで、香りとコクがいいんです」。ほんのり甘いコーヒー!?
き、気になる。
3兄弟の意外な利点
では、ご本人に直撃。「アグロローストコーヒー」に電話をすると、「はい! 確かに3兄弟ともコーヒー屋です」と長男の赤嶺和博さん。2008年に「あぐろ焙煎珈琲店」をオープンし、3兄弟でコーヒー店をやってきたとか。今は長男と次男は自分のお店を持っているそう。
調査員が最初に訪れたのは、かつて3兄弟が一緒に働いていた「あぐろ焙煎珈琲店」。那覇市福州園の裏手エリアにある10坪の店内は、茶系のカラーに包まれたシックでしっとりした雰囲気。朝、仕事前などにコーヒーを飲みに来るお客さんが多いとか。
現在お店を営む三男の和哉さんは、コーヒー店をやる前は4年ほど東京で飲食系の仕事をしていましたが、長男に誘われ、沖縄へ戻ったそう。
「店を始めた当初は、3兄弟の誰としゃべっているのかお客さんは分からなかったと思います。他の兄弟と間違って僕にしゃべってくるので、話がかみ合わなかったです(笑)。3兄弟でやっていると、僕たちのメリットというより、お客さんの方が話題にしやすいのかなと思います。インパクトがありますよね。これからも何杯でも飲める『飲みやすいクリアなコーヒー』を提供していきたい」と、丁寧に話すのでした。
「あぐろ焙煎珈琲店」 TEL:098-862-1995
それぞれお店を開く
次男の赤嶺和史さんが妻の久美子さんと切り盛りするのは、コーヒーとワッフルのお店「マイトパルタ」。緑を基調とした北欧風のパステルカラーの店内には、ゆったりとしたソファ席とテーブル席と大きな窓。毎日約10種そろえるワッフルは1日100~150個売れるそうで、週末はその倍ぐらいとか。
「コーヒー屋になるまでは東京で約4年飲食業で働いていましたが、長男に誘われて喜んで帰沖しました。小さい頃から同じものを食べて育っている兄弟だから、お互い食の好みが似ていて合いやすいと思います。いつか3人で大きい店をやってみたいなぁ」と、笑顔で話します。
「マイトパルタ」 TEL:098-996-2907
最後は、長男・和博さんが妻の春香さんと営む自家焙煎珈琲店「アグロローストコーヒー」(八重瀬町)。今月ちょうど開店7周年目。
「いろんな仕事をやってきましたが、コーヒー屋が一番性に合っているみたいです(笑)。兄弟でバリ島にコーヒーの研究旅行に行ったり、三男のいれるおいしいコーヒーのまねをしたりいろいろやりましたが、兄弟3人ともコーヒー屋なので、情報交換ができるのがいい」と目を細めます。
3兄弟のコーヒー豆を焙煎する和博さんは、先月新しい5キロの焙煎機を迎えたところ。新しい挑戦は続きます―。
「アグロローストコーヒー」 TEL:070-8468-1119
(2022年10月6日 週刊レキオ掲載)