バリアフリーのおもちゃ 100cmの視界から―あまはいくまはい―(7)

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 息子の碧が4歳になり、じぃじ、ばぁばに誕生日プレゼントを買ってもらうことに。「レゴブロック」のお店で息子が選んだのがバス。私の中では予算オーバーだったのだけど、買ってもらえるならラッキーかな、と考えていたら…なんとそのバス、車椅子ユーザーがいるじゃないですか! これに決定です!


車椅子でも乗れる「レゴブロック」のバス

 碧とパパ2人で、細かいパーツに悪戦苦闘しながらも完成! バスのドアにはベビーカーと車椅子のマークが書かれており、スロープもあって、車椅子でもスムーズに乗れます。自転車を置くスペースもあり、日本とは全然違います。たまたま選んだおもちゃだったのに、バリアフリー度の高さに驚きつつ、うれしくなりました。

 昨年、私が家族旅行で羽田空港に行った時のことです。車椅子は移動に時間がかかるので、電車で早めに空港に向かう予定が、夫が体調不良でぎりぎりまで家で寝ていることに。外はあいにくの雨で、大きなスーツケース、ベビーカーもありました。タクシーやリムジンバスを使いたいと思ったのですが、電動車椅子が乗れるタクシーは事前予約をしないと使えません。リムジンバスは車体が高くスロープもないため、電動車椅子は乗れません。結局私は電車にしか乗れないので、先に息子と電車で向かい、夫は荷物と娘を連れ、時間が短縮できるリムジンバスにしました。

 車椅子だと、利用できる公共交通機関が少ないです。また、使えても予約が必要だったり普通の人よりも時間がかかったりします。車椅子の生活は、整っていない環境のせいで不便なことばかり。先日、格安航空会社「バニラエア」の車椅子利用が話題となり、改善のために声を上げた人が非難されました。車椅子が乗れなくても、使えなくても、仕方ないよね、と済まされ、利用したいと声を上げると非難をされてしまう日本。バリアフリーが浸透し、おもちゃまでもがバリアフリーに作られる日は来るのでしょうか?「公共交通機関は、いつでも、誰でも、乗れるのが当たり前」になってほしいです。

 この夏、わが家はレゴブロック発祥の地デンマークへ旅行に行きます。4歳と2歳の子どもを連れて、さらには車椅子もいる、無謀にもみえるこの旅行。どうなることでしょう。でもおもちゃ一つをとっても、こんなにもバリアフリーが進んでいる国ならどうにかなる気がしてきます。山あり、谷あり、珍道中になるであろう旅の報告、楽しみにしていて下さいね。
 (9月11日が新聞休刊日のため次回は同18日に掲載します)


伊是名夏子

 いぜな・なつこ 1982年那覇市生まれ。コラムニスト。骨形成不全症のため車いすで生活しながら2人の子育てに奮闘中。現在は神奈川県在住。

 

(2017年8月28日 琉球新報掲載)

 



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