沖縄の〝海野菜〟オススメ4種 歩いて採って味わおう! しかたにさんちの自然暮らし(38)

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 2018年のお正月、沖縄は晴れて暖かい三が日を過ごしました。でも、翌日からは曇り空に小雨模様。北風の肌寒い冬のお天気が、行ったり来たりしています。

 そんな季節は、海の中も冬景色。実は、いろいろな海藻が旬を迎えます。サンゴ礁の海には、コンブやワカメのような大型の海藻はありませんが、浅瀬のちょっと冷たい水の中で、何種類もの「海の野菜」、海藻が元気に育っているんです。一番多く目にするのは、岩の上を緑に染めるアーサ(ヒトエグサ)ですね。これは以前紹介しました(早春の海の楽しみ しかたにさんちの自然暮らし(15))ので、今回は別の海藻をご紹介!


冬の浅瀬は様々な海藻の季節。

岩の上に生える濃い緑色のアーサ(ヒトエグサ)


その1:オゴノリの仲間


採れたてのクビレオゴノリ。枝の付け根がちょっとくびれています

 沖縄の言葉でスーナ。色は薄茶色、赤紫色、緑色など。枝分かれした先は尖った形をしています。枝の途中にある粒々は、嚢果(のうか)という胞子のかたまりです。枝はぷりっとして、カラギーナンという寒天のような成分を持っています。


お湯を回しかけたら黄緑色に!

浅瀬で見つけた薄茶色のクビレオゴノリを採ってきて、さっとお湯をかけたら…瞬時にきれいな黄緑色に! オゴノリが持つ赤い色素が高温で変化し、緑の色素だけが残ったんです。このまま海藻サラダとして食べたら、さっぱりして美味しいですよ

その2:イバラノリの仲間

 沖縄の言葉でモーイ。赤紫色が多く、オゴノリよりも少し細い枝がもしゃもしゃした感じ。乾燥させたものが売られています。この海藻も煮ると緑色になり、溶けて寒天質の成分が出ます。乾物を水で戻し、ツナなどと一緒に煮て固めた「モーイ豆腐」は有名ですね。もちろん採れたてを使ってもOK!

その3:ヒジキ

 沖縄では、沖縄島東海岸のごく限られた岩礁にしか育ちません。収穫期は3〜5月で、この時期だけ採れたてのヒジキが店頭に並びます。乾物としてでなく、新鮮なヒジキをいただけるのは、産地ならではの楽しみですね。



その4:モズクの仲間


春、浅瀬にモズク養殖網が並びます。

 沖縄の言葉でスヌイ。盛んに養殖され、収穫期は4〜6月です。実はモズクにも種類があって、細身のモズク、最も多く養殖されるやや太いオキナワモズク、太くて柔らかいフトモズクがあります。

モズクの語源は「藻付く」。海藻は基本的に岩や貝殻などの硬い場所に生えますが、モズクの仲間は海草類やホンダワラ類などにくっついて育つんです。浅瀬で四角い形に張られたモズク網は、まさに海の畑そのものですね。酢の物でいただくのがスタンダードですが、めんつゆでもOK。うちでは、刻んだキムチとめんつゆで和えるのが好みです。


オキナワモズクを、刻んだキムチとめんつゆで和えました。

みんなでアーサ採り。寒さ対策を十分にして海に出よう!

 ヒトエグサやオゴノリ、イバラノリなどが1〜3月に育つ冬の海藻とすれば、ヒジキが春の海藻、モズクは春から初夏の海藻になります。でも、海の中を見ていると、どの海藻も、旬の終わり頃よりは初めから中頃までの方が生き生きしている様子。海藻は暑いのが苦手なんですね。みなさんも寒さに負けずに、アーサやスーナなど旬の味を探しに行ってみてください!


鹿谷麻夕(しかたに自然案内)

 しかたに・まゆ 東洋大、琉球大卒。東大大学院中退。東京で生まれ育ち、20代半ばで文系から理系に転向、沖縄に来てサンゴ礁を学ぶ。その後、しかたに自然案内を主宰し、県内で海の環境教育を行う。本と音楽と野良猫を好む。

 




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