僕はまだスナックをよく知らない
Sponsored by 沖縄市
新報Styleをご覧の皆様こんにちは。沖縄のディープな情報を発信するポータルサイトDEEokinawaを運営しておりますやんばるたろうと申します。
私事で恐縮なのですが、今年の3月をもちましてついに40歳となります。孔子が「四十にして惑わず」とか言ってるわけですが、こんな年になるまで特に誰の役にも立たないサイトを日々更新している僕は完全に人生を迷走している感じです。
20代の頃に考えたライフプランによれば40代の僕はウイスキー片手にジャズを聴きながらパスタを茹でる…そんな村上春樹みたいなイメージだったのですがどこで何を間違えてしまったのでしょうか。
いや。そんなことはどうでもいいのです。30代ラストの僕には今のうちにやっておきたいことがあるのです。
それは…
スナック入門です。
思い返せば会社員だった頃に上司に連れられてスナックに行ったことは何度かありました。その後取材でもスナックに行ったりすることもありましたが、未だにスナックなるもののシステムが僕にはよく分かっていないのです。そろそろ大人の嗜みとしてスナックを楽しめるようになりたい…!
と、いうわけでやってきたのは沖縄市。戦後、米軍基地の門前町として発展してきた沖縄市はかつて県内随所の繁華街として名を馳せていました。現在もディープなナイトスポットが沢山あり、最近はDA PUMPのISSAさんがナイトメイヤー(夜の街づくりのリーダー)に就任したりしています。まさに沖縄らしくスナックを楽しむのにはふさわしい場所と言えるのではないでしょうか。
しかしいきなりひとりでスナックに足を運ぶのは冒険をはじめたての初心者がラストダンジョンに挑むようなもの…そこで今回は強力な助っ人を用意しました。
沖縄市の公式キャラクターのひとり「さなじぃ」です。沖縄市の公式キャラクターといえば「エイ坊」が有名ですが、エイ坊はひょっとしたら未成年なんじゃないのかという若干の不安もありましたので完全に成人しているであろうさなじぃに協力を依頼しています。よろしくお願いします。
スナックどこに入ればいいのか問題
さて、これからスナックに行くのですがその前にひとつ大きな問題があります。それは「スナックどこに行ったらいいのか」問題です。いざスナックに行こうと思っても数あるスナックの中からどこに入ればいいのでしょうか。教えて!さなじぃ!
さなじぃの言葉を市役所職員の方に通訳してもらいます。
「確かに初心者はスナックは入りにくいと思います。だいたいのケースにおいて、先輩に連れて行ってもらうなどして開拓することが多いので、いきなり初めての店に飛び込むというケースは少ないと思います。誰かに紹介してもらうのが一番よいと思いますが、そうでなければ沖縄市の観光情報をまとめたポータルサイト「KOZAWEB」でチェックするのもオススメ。2月15日から28日までは夜のコザを楽しむ為の飲み歩きイベント「KOZA NIGHT」というものが開催されているのでそこで情報収集してみるのがいいかもしれません」
という趣旨のことを言っているようです。なるほど。
今回はさなじぃ自らがお店を案内してくれました。
スナック早苗でシステムを知る
やってきたのは中の町にある「スナック早苗」。
扉を開けて入った中はこんな感じ。カウンターの奥の棚にずらりと並ぶお酒、革張りのソファに落ち着いた照明の店内。まさに僕が思い描いていたスナックはこういう感じです。
こちらがスナック早苗のママ比嘉末子さん。スナック早苗は来年で四十周年を迎えるという僕と同い年のスナック。末子ママにスナックのシステムについて話をうかがいました。
― 本日はよろしくお願いします。まずはぶっちゃけた話、料金って幾らかかるんでしょうか?
(末子ママ)うちはボトル制でまずはボトルを入れてもらうんだけど、それが1万円コースからですね。ボトルに氷や水、おつまみなんかが全部セットになっていて全部込みで1万円。スナックには大きく分けて二種類あってカウンター越しに接客をするお店と従業員が隣に座って一緒に飲むお店があるのだけど、うちは従業員が隣に座って接客できるお店です。ちゃんと免許を取っていますので。あとはカラオケが1曲200円。料金としてはそれだけですね。
― なるほど。明朗会計ですね。最初に料金を聞いて入るか判断してもいいんでしょうか?
(末子ママ)もちろん。そういうお客さんもいますよ。カラオケも200円にしてますが、団体さんの時には全部で幾らみたいな交渉もできますよ。だいたい「いくらで飲めますか?」って聞かれたときは「割り勘で1人○○円くらい」みたいな伝え方をしていますね。
― 出てくる料理ってどんなものなんですか?
(末子ママ)そうね、沖縄らしいものでいえば牛汁とかも出すことありますよ。この前はすき焼きパーティをやったり、大晦日には年越しそばをふるまったりもしてね。以前ランチタイムに営業していたこともあって、そのときに出していたちゃんぷるー料理やハンバーグなんかが人気だったんですね。それで、お客さんから「美味しかったからまたあれ作って!」と言われて作ることもありますよ。家から鍋を持って来て、持ち帰りをする常連さんもいるぐらいです(笑)。
― 牛汁!すごいですね。例えばなんですが、お酒が全く飲めない人でもスナックは楽しめるものなのでしょうか?
(末子ママ)飲まない人もいますよ。ボトルさえ入っていれば大丈夫です。ソフトドリンクは別料金になりますけど。
― お酒は泡盛がメインなんでしょうか?
(末子ママ)昔は洋酒ブームでお店のお酒も全部洋酒だったのよ。それが泡盛が飲まれるようになってしばらくは泡盛だけでした。最近はメインは泡盛ですけど洋酒も出てますよ。
― ズバリ、スナックの楽しみ方ってどういうものなのでしょうか?
(末子ママ)そうですね。従業員との会話を楽しむ人もいるし、お客さん同士で盛り上がる人もいるし、カラオケを楽しむ人もいる。自由にお店の雰囲気を楽しんでもらえればと思います。
― なるほど!スナックについて分かった気がします。ありがとうございました!
スナックはいいところだった
というわけで今回は長年疑問だったスナックについてママに話を聞くことで何となく概要を知ることができました。
なかなかハードルが高そうだったのですが、勇気を出すのは最初の扉を開けるところまで。実際入ってみれば、とても気さくなママと、アットホームな雰囲気の空間で安心しました。
いいなぁスナック。
と、ここでさなじぃが「次、いっとく?」というそぶり。次回、沖縄市ならではのさらにディープなスナックを「応用編」としてご紹介します。乞うご期待!
応用編はこちら→DEEokinawaやんばるたろうが行く、39歳の沖縄市スナック入門【応用編】
(https:/ryukyushimpo.jp/style/article/okinawa-snackbar2.html)
今回の取材協力
スナック早苗
沖縄市上地1丁目9−2(マップはこちら)
098-932-3978
20:00-翌2:00
休:木曜、日曜
ちなみに「スナック早苗」の「早苗」は往年のCM「早苗のコンバイン」から取ったのだそうです。謎が解けたようでモヤモヤが残ります。