今年で6回目を迎える「商品開発プロジェクト」。県内の商業高校生が考えた商品のアイデアをローソン沖縄が実際に商品化するという企画です。今年の応募総数は139件。ここから書類審査を勝ち抜いた11チームが今月7日にリモートで行われた最終審査会のプレゼンに臨みました。審査の結果、商品化の切符を手にしたグランプリ3チームと、最終審査に臨んだ各チームの商品アイデアをご紹介します。グランプリの商品は、来年1月の発売を目指し本格的な商品開発も始動します。
※発売時は商品名、商品仕様が異なる場合があります
中部商業高等学校
紅いもプチドーナツ
4年連続グランプリを獲得した中部商業高校。今年は紅芋ペーストを混ぜ込んだ丸いドーナツを提案しました。サクサク、もちもち食感の生地の中には白あんが入っています。
商品コンセプト
昨年グランプリを勝ち取った中部商業のチームも紅芋を使ったパンを提案しました。そこから、紅芋が県内で人気の素材であると確信し、使用を決めています。紅芋の加工所にも見学へ行き、リサーチをしました。
ドーナツは学校の生徒を対象にアンケートを取った上で試作。要望の多かったもちもち食感のものに決めました。
名護商工高等学校
ちぎれる!カボリング
かぼちゃクリームをサンドした丸いパン。かぼちゃの甘みがしっかり感じられます。パンの形は持ちやすさと食べやすさ、ちぎりやすさを考えたものです。生地には小麦粉と大豆粉を使用しヘルシーに仕上げました。
商品コンセプト
あまり知られていませんが、かぼちゃも名護市の特産品。食物繊維を多く含むかぼちゃを使用すれば、ローソンのヘルシー志向なパンのラインナップにもぴったりだと判断しました。ビタミン類も摂取でき、お肌の「マスク荒れ」に悩む人にもおすすめです。
手を汚さずに食べられるパッケージも提案しました。
那覇商業高等学校
黒糖クリームパン
胚芽パンにしっとりとした黒糖クリームが入った商品。ひと袋に小ぶりなパンが数個入った商品は、仕事の合間にも食べやすく、マスクを外す時間の短縮にもつながります。胚芽パンのほのかな苦味で黒糖の甘さを引き立てた一品。
商品コンセプト
「パッとマスクを外し、パクッとすぐ食べられる」がキャッチフレーズ。小分けのパンは、ローソンの定番シリーズからアイデアを得たもので、買う人が手に取りやすい印象になっています。
クリームに黒糖を使用したことで、県が取り組んでいるサトウキビの生産復興にも役立ちたい、という思いもこめられています。
最終審査に臨んだチームの作品!
惜しくもグランプリは逃しましたが、
どのチームもアイデア満載の商品を提案しました!
具志川商業高等学校
もちもちもっち~黒糖パン
黒糖を練り込んだパンを使用したマリトッツォ。2種類のクリームとフルーツを合わせています。若い女性をターゲットに写真映えやSNSでの「バズり」も意識しました。
具志川商業高等学校
たっぷり野菜とチーズのミネストローネパン
小腹が空いた時に食べられて、野菜不足も補える、ミネストローネを使ったパンです。ニンジン、タマネギ、セロリなど具材の他、生地にはアーサも練り込みました。
中部商業高等学校
パインマリトッツォ
沖縄の特産品、パインを応援しようと企画したスイーツパン。白パンで生クリームとパインジャムをサンドしました。「スイーツブームの最前線」を狙うアイデアです。
中部商業高等学校
ピリッと辛いあぐーみそパイ
県産豚、あぐーを使ったみそをさくさくのパイ生地で包みました。あぐーの使用にあたっては、沖縄県食肉センターを見学。素材としての特徴も学びました。
浦添商業高等学校
天使の紅芋パンケーキ
コロナ禍で消費の落ち込んだ紅芋を応援するアイデア。生地にはペーストと固形、2タイプの紅芋を練り込んでいます。クリームチーズと紅芋ペーストを挟んで完成です。
南部商業高等学校
もちもち!コロ紅パン
紅芋粉を生地に練り込んだコロネ型のパン。パンの中には紅芋クリームとカスタードクリームも入っています。もちもち食感の決め手はタピオカ粉です。
那覇商業高等学校
サクトロやみつき揚げタコパン
沖縄県民は揚げ物好きな人が多い、と予想し給食の人気メニューでもある揚げパンを提案しました。チーズとトマトソース、タコスミートがサンドされています。
那覇商業高等学校
花笠タルト
ドラゴンフルーツのジャムが載ったタルトを花笠に見立てた一品。SDGsの考えも取り入れ、出荷されないドラゴンフルーツを使うことを提案しました。
昨年に引き続き、リモートでの開催となった最終審査会ですが、コロナ禍の逆境をばねにどんどん進化した内容となっています。県内各店舗のオーナーさんたちもビデオ通話から審査に加わっていただくことで、実際に商品が並ぶ売り場の声を高校生の皆さんに届けていました。
高校生の皆さんからは、地産地消や健康、そしてSDGsも意識したアイデアを出品していただき、今後の沖縄を作る力を感じた審査会でした。
(2021年10月28日 週刊レキオ掲載)