コロナ禍のステイホームで観葉植物に夢中な私。最近特に気になっているのが斑入りのものです。とっても味わいがあるんですよ。宜野湾に斑入りの植物を集めたお店もあるそうです。どんなお店なのか調べてみてください。
(那覇市 フー・ファイター)
斑(ふ)入りの観葉植物とは? 園芸にはあまり明るくない調査員ですが、ネットなどで調べてみると、本来緑色である植物の葉などに白や黄色など部分=斑ができているものであることがわかりました。斑入りを専門に収集し育てる愛好家もいるようです。…ふむふむ、今まで全く知らなかった世界ですが、調査員もだんだん気になってきました。
調査依頼のあったのは、宜野湾市大謝名にある「斑入り植物の店 fu-e-ry(フイリー)」というお店のようです。さっそく行ってみましょう!
葉っぱ一枚ごとに個性
「フイリー」の店内に入ると、葉に白い模様をつけた植物たちが出迎えてくれました。
「まずは見てみてください」と言う店主の新城司さんに促され、調査員は店内の植物を観察することに。すると、斑の入った植物にもそれぞれ個性があることに気付きました。例えば、観葉植物としてポピュラーなモンステラでも、葉の半分だけがきれいに真っ白くなったもの(ハーフ)や、3つの異なるトーンの白さが一つの葉に出ているもの(三光斑、さんこうはん)があります。
「斑の入り方にも種類があり、どんな斑の植物を買って育てるのかは人それぞれの好みがあるんですよ」と新城さんは話します。目で見るだけでなく、育てることも楽しみの一つなのですね。
観葉植物の栽培歴は約20年になるという新城さん。2、3年前に出合った斑入りのモンステラの美しさに「衝撃を受けた」ことがきっかけでコレクションを始め、お店を出すまでに至ったそう。植物の斑は突然変異として現れるものであり、大量に確保できるものではありません。そのため通常のものより値段も高くなるようですが、じっくり大切に育てる、という魅力があるようです。
新城さんは手塩にかけた植物が売れる時は名残惜しく、心の中では「買わないでほしい!(笑)」とさえ思うのだとか。
おすすめの品種は?
お店にはグリーンベルベットや、マドカズラ、ピンクプリンセスなど個性豊かな斑入り植物が並びますが、栽培初心者にはどれがおすすめですか? 新城さんに聞いてみました。
まず教えてくれたのは、沖縄の山林にも自生するクワズイモ。生命力が強く、手入れも比較的簡単だそう。クワズイモと聞いて、「あんなのどこにでも生えてるさ~」と思ったお父さんも鉢植えされた斑入りの株を見れば、そのかっこよさに意見が変わるはず。
その他モンステラも初心者に易しい品種です。こちらは葉が大きいので、斑の違いがよりいっそう楽しめます。購入にあたっては、子株は環境の変化に弱いので、種類を問わず大きめの株を選ぶのがポイントです。
斑入り植物の栽培に重要なのは、光の加減と水やりの量、そして風通し。直射日光を当てず、窓ガラスやレースのカーテン越しに適度な光量を確保しましょう。難しいのですが、こだわりがいのある部分です。
水やりは鉢が軽くなったらたっぷりと。冬は乾燥ぎみに。霧吹きで葉水もするとより元気になります。
斑の入った葉を長持ちさせるにはたくさんの工夫と労力が必要です。しかし、「手間のかかる植物が家にあると、暮らしにハリが出てきますよ」と新城さんは楽しそう。斑入りの観葉植物、お宅に迎えてみませんか?
斑入り植物の店 fu-e-ry
沖縄県宜野湾市大謝名5-20-12
TEL090-3793-6611
営業時間 12時~18時 不定休
(※来店前に電話かインスタグラムでご確認ください)
Instagram:@fu_e_ry
(2022年1月20日 週刊レキオ掲載)