ゲームに1億2千万円課金!? モバプリの知っ得[241]


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

8月22日、勤め先のスーパーのお金およそ2億円を横領したとして、経理部の次長が逮捕されました。容疑者は、横領したお金のうち約1億2千万円を5種類のスマホゲームに課金していたということです。盗んだ金額の大きさにも驚きましたが、「スマホゲームにここまでお金を課金できるんだ」と、また驚いてしまいます。確かに、有料のガチャガチャを回してキャラクターを強くする種類のスマホゲームでは、このくらいのお金は“使えてしまう”仕組みになっています。

ガチャガチャを回してレアなキャラクターが出てくるかもしれない…。この時、私たちの脳内からは、興奮物質の「ドーパミン」が発生します。たとえガチャガチャが外れたとしても、あの興奮を味わいたくて、またガチャを回したくなる…。ドーパミンは依存症の原因となります。ゲームに課金してガチャを回すことで、ゲーム依存のような状態に陥り、やめたくてもやめられない状況になる人もたくさんいるのです。

イラスト・小谷茶(コタニティー)

依存しやすいギャンブルやお酒、タバコなどは、法律で20歳未満の使用、販売が禁止されています。麻薬などの薬物は、子どもはもちろん、大人も法律で禁じられています。しかし、スマホゲームのガチャは、法律で規制されていません。ギャンブルに似たスマホゲームの依存性の問題点は、もっと知られてもいいでしょう。
 

~ 言葉の解説 ~

スマホゲームの依存性の問題点 … ギャンブルに似たスマホゲームの依存性の問題点…最近はゲームだけでなく、スマホでプレイできる「オンラインカジノ」も問題視されています。スマホで手軽にお金を賭けることができ、癖になって依存症に陥ってしまうということです。日本でオンラインカジノに接続して賭博を行うことは犯罪ですが、SNSのインフルエンサーなどが「大丈夫」などとアピールをして若い世代を引き込んでいます。

 琉球新報が毎週日曜日に発行している小中学生新聞「りゅうPON!」でも同じテーマを子ども向けに書いています。

 親子でりゅうPON!と琉球新報style、2つ合わせて、ネット・スマホとの付き合い方を考えるきっかけになればうれしいです。

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

https://mobileprince.jp/