逆境に立ち向かった私たちは強い!海外オンラインインターンへの参加 ロックダウン世代になった就活生のリアル(22)


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琉球新報Style初となる、学生ライターによる連載が始まります。その名も「ロックダウン世代になった就活生のリアル」。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、インターンや採用試験もオンラインへ移行するなど、就職活動も今までと大きく様変わりしています。そんな新しい日々を手探りで進む学生の皆さんのリアルな感情や、葛藤などを体験記として記していきます。

こんにちは!学生ライターの平良真美です。8月に入り夏本番の暑さが続いていますね。皆さん、体調に気をつけてお過ごしください!

さて、前回の記事では挑戦を通して自分にとっての「働くこと」の意義がわかったので、今回は更に仕事や就活についていろいろと感じたことをお話します。また、私の連載は今回で最後となるので、これまでのコロナ禍を通して私が学んだことを伝えられればと思います!

挑戦してわかった 私にとっての「働く」ということ ロックダウン世代になった就活生のリアル(18)
https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-1350254.html
 

「好きなことで、生きていかない」という選択肢もある

前回の記事から私は大学生向けのフリーマガジンを制作しており、今月ついに第一回目の発行が終わりました。このフリーマガジン制作を通して働く意味を知れたのですが、実はもう一つ分かったことがあります。

それは、好きなことを仕事にしないという選択肢もあるということ。YouTubeのキャッチコピーに「好きなことで、生きていく」とあるように、最近は「好きなことを仕事にするべき」という雰囲気があるように感じます。確かに、好きなことを仕事にできれば素晴らしいでしょう。しかし、「好きなことで、生きていかない」こともまた、尊重されるべきだと思うのです。フリーマガジンを制作して、将来こういった仕事をやりたいと思ったけれど、「好きなこと」と「仕事」を分ける選択肢もあるのだと感じました。

就活では自己分析を通して、自分の好きなことがフォーカスされやすいと感じました。しかし、それでも好きなことがわからなかったり、現実的にそれでは食べていけなかったりすることもあるでしょう。「好きなことを仕事にしないとダメだ」と視野を狭めずに、働く上で大事にしたいことを明確にすれば、仕事の幅も広がるのではないかと感じました。
 

コロナ禍がきっかけとなった海外オンラインインターン

私はこれまでの大学生活の中で、シンガポールでのインターンや中国への短期留学に参加してきました。このような過去にやってきたガクチカ※1を振り返ると、新型コロナによって世界が分断されている今だからこそ、日本と海外を繋ぐ仕事は素晴らしいと思うようになりました。具体的にどのように繋ぐのかということはまだ分かりませんが、私も将来はこういった架け橋になれる仕事に就けたらと感じていたのです。

そんなとき学校から、マレーシアにある日系企業のインターン生募集のメールが届きました。この企業は、マレーシアに留学や移住したい日本人をサポートしたり、マレーシアの魅力を発信したりしています。以前、中国の留学生に海外の就活について話を聞いたことがあり、海外就職にも何となく興味を持つようになっていました。これまで海外オンラインインターンに参加するなんて考えたこともなく不安に感じることもありましたが、とりあえず応募してみることにしました。自分には無理かもしれないと思っていましたが、書類選考から一次面接、二次面接と受けるうちに「コロナ禍だからこそ、出来ることに全部挑戦しよう」という気持ちが強くなっていきました。そして、先日無事に合格通知を頂き、来月から3ヶ月間のオンラインインターンに参加する予定です。

海外にある会社にオンラインでインターンに参加するなんて、コロナ禍だからこそ出来ることだと思います。今この瞬間、出来ることを見つけてやってみる。コロナ禍で、いつの間にか身に付けていたスキルが活かされた瞬間でした。
 

逆境を耐え抜いた私たちは強い

新型コロナが蔓延してから当たり前の日常が失われて、とても辛いことが多くありました。思うように前に進めず、誰に相談すればいいのかわからず、泣くしかない日々が続きました。しかし、今振り返ればコロナ禍は悪いことばかりではなかったと思います。

例えば、オンライン授業によってパソコンの使い方やオンライン会議ツールに慣れることができました。また、これまでよりメールのマナーを学んだり相手に伝わりやすいチャットの仕方を意識するようになり、文章で自分の気持ちを表現することが負担にならなくなりました。他にも、フリーマガジン制作に挑戦したりなど、以前よりも挑戦や経験出来ることが増えたように感じます。

「チャンスの神様には前髪しかない」と言われますが、私はコロナ禍を通して、目の前のチャンスに飛び込む勇気を身に付けられました。このような辛い状況だからこそ、「どんな状況でも、自分で道を切り開いていく」という覚悟を決められたのです。以前の他力本願で甘ったれた自分を思い出すと、コロナ禍のおかげで大きく成長出来たと感じています(笑)。社会に出る前に、どんな状況でも結局すべて自分次第だと気づけたことが、私にとってのコロナ禍での成長だと思います。
 

きっと、コロナ禍という逆境に立ち向かった私たちは強いです。だから、就活でも何でも、目の前の壁は必ず乗り越えていけます。私は9月1日からオンラインインターンに参加し、コロナ禍で培ったスキルをもっと磨く予定です。更にこのインターンは、東南アジアで実際に働いている日本人の方に話を聞くチャンスでもあります。コロナ禍だからこそ見つけられた次なるチャンスに、私も飛び込もうと思います。

私の連載は今回で終了となります。読んでいただいた皆さま、本当にありがとうございました。思えばこの記事の連載も、私にとってコロナ禍での大きなチャレンジでした。約1年間と短い間でしたが、22歳の今の自分をこういった形で記録できたことに感謝しています。ありがとうございました!

※1 学生時代頑張ったこと・学生時代力を入れたことの意味

プロフィール

 平良真美。沖縄国際大学英米言語文化学科3年。海外旅行大好き人間(とくにアジア)。就活を始めたばかりの超ド新規。今は将来について、色々なことを通して日々模索中!コロナ禍で奮闘する学生に、共感してもらえたら嬉しいです!