新基地阻止、ハワイ県系人と協力へ 退役米軍人らがシンポ


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
米軍基地の問題について議論する退役米軍人の平和団体VFPのメンバーら=15日午後8時15分、那覇市の県男女共同参画センターてぃるる

 退役米軍人らでつくる平和団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP=平和を求める元軍人の会)」を招いたシンポジウムが15日夜、那覇市の県男女共同参画センターてぃるるであった。反戦・平和運動に取り組む元米軍人と沖縄の人々がそれぞれの活動を報告し、意見を交わした。米軍普天間基地の移設計画が進む名護市辺野古など、沖縄の米軍基地の実態を視察した元軍人らは「(米カリフォルニア州の)バークレー市に続き、ハワイのウチナーンチュと協力してホノルル市議会や米国の各地方、そして連邦議員に辺野古反対の意思を示すよう働き掛けたい」と強調した。

 VFP来沖実行委員会が主催し、200人余が来場した。VFPは全米120以上の支部で構成され、会員数は約4千人。今月21日にも「琉球・沖縄支部」を立ち上げることも報告された。
 陸軍兵として29年間、外交官として16年間勤めたアン・ライトさんは2003年、イラク戦争に反対して外交官を辞任した。
 「辺野古の基地建設中止を求める海外識者声明」を発表した100人の中にも名を連ねる。ホノルル市に暮らすライトさんは、ホノルルや米国内で辺野古反対を働き掛ける考えを強調した。
 元空軍兵のブルース・ギャグノンさんはベトナム戦争時代、基地周辺の反戦集会を目の当たりに徐々に平和運動への意識が芽生えたという。「基地のフェンス外から中に向かって反戦運動の姿を見せるだけでも、(基地内の兵士に)伝わるはずだ」と語った。
 他に元空軍兵ダッド・ヘンドリックさん、沖縄側からは訪米要請行動に参加した高里鈴代さん、元教員の宜野座映子さんも登壇した。VFPのメンバーらによる掛け声に合わせ、来場者らは「ノーモア ベース(基地はいらない)」などと連呼した。
英文へ→Veterans for Peace members call for collaboration with Hawaiians of Okinawa descent to stop base construction