【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設問題で、移設に反対する市民ら約30人が3日午前、米軍キャンプ・シュワブゲート前に座り込んでいる。午前8時40分ごろ、機動隊約30人が市民らを排除し、8時47分までに資材を積んだ大型トラックなど8台がシュワブ内に入った。
ゲート前には東京都のJR巣鴨駅を中心に活動している「OLDs(オールズ)」のメンバー5人が駆けつけ、新基地建設反対を訴えている。60歳以上のメンバーで構成される同団体は、安全保障関連法に反対して活動していた若者グループ「SEALDs(シールズ)」に影響を受け「高齢」を意味する「OLD」から「オールズ」と名付けた。メンバーは2日から8日まで沖縄に滞在する。
共同代表の家森健さん(64)=東京=は「10年前にも沖縄を訪れたが、基地が異常に多い状態は変わっていない。さらに新基地を辺野古に造るとは何事か。許してはいけない」と訴えた。
2015年7月に活動を開始した同団体は安保法案や福島原発について、政府の姿勢を批判してきた。毎週土曜日に巣鴨駅前で、ビラ配りや署名活動をするなどして、抗議活動を展開している。主要メンバーは10人程度だが、これまでの集会に最大で約300人が集まった。
家森さんは「ゲート前に座り込んでいる人の多くは高齢者だが仕方ない。若い人には仕事がある」と話す。「私も60歳までは仕事ばっかりだったが、頭の中に『沖縄の基地問題』がずっとあった。これまで沖縄に任せっきりだった。基地問題や福島の原発問題には差別が集約されている」と指摘した。
一方、大浦湾では午前10時半までにコンクリートブロックが少なくとも5個投下された。新基地建設に反対する市民らは抗議船2隻とカヌー隊約10艇で工事の様子を監視している。【琉球新報電子版】
「沖縄は基地が異常に多い」 ゲート前に東京のオールズ 辺野古新基地建設
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松永 勝利