<金口木舌>動物を消費しない社会に

 アフリカのケニアで、首を切断され頭部を持ち去られたアフリカゾウの死体が見つかることがあるという。象牙を目的にした密猟でアフリカゾウの頭数が減っている。象牙は日本で印鑑などに利用されている

▼スイスで8月に開かれたワシントン条約の締約国会議で、日本などで象牙の取引を禁止することが話し合われた。禁止は見送られたものの、欧米諸国や中国などは段階的に取引をやめている。日本政府は「厳格に管理されており密猟とは無関係」と主張するが、国際社会で批判にさらされる
▼ゾウは沖縄でも人気だ。沖縄こどもの国の人気投票「動物選抜総選挙」で、インドゾウの琉花はホワイトライオンのリズムに次いで2位だった。同園には沖縄の希少種を含め、貴重な動植物も多い
▼沖縄こどもの国で国指定天然記念物で絶滅危惧種のリュウキュウヤマガメ15匹が盗難に遭った。セマルハコガメ49匹も盗まれた。昨年9月にも複数匹のカメがいなくなっていた
▼再発防止策を講じるのはもちろんだが、盗まれたことは大きな問題だ。密輸される恐れがある。昨年10月に香港で、2016年にはベルギーで沖縄から持ち出されたとみられる希少種が見つかっている
▼心を癒やす動植物をモノとして消費するだけでは持続可能な将来は描けない。多様な命が共存する地球なら誰にとっても優しい世界になるはずだ。









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