<金口木舌>「素敵世代」はどこに?

 雑誌から生まれたという和製英語「アラサー」は「アラウンド・サーティー」の略で、30歳前後の人を表す。最初は違和感があったが、「アラフォー」「アラフィフ」「アラカン(還暦前後)」も登場した。最近の話題は「素敵(すてき)世代」だ

▼宝島社は「素敵なあの人」を創刊した。日本初の60代に特化した女性ファッション誌だ。「シニア」と呼ぶには若々しい新たな60代「素敵世代」をターゲットに、単発の発行から月刊誌になった
▼第2号の12月号を手に取った。今すぐまねできる秋の着回しから徹底保湿ケア、美しい口元と歯を保つデンタルケア、保険の話まで、40、50代にも参考になる
▼グレーヘアが映える服、おなか周りや足を隠す着こなし。今の年齢を楽しむ自然体のファッションは、年を重ねることはすてきなことだと教えてくれる。一方で、どれだけの60代が「素敵世代」を謳歌(おうか)しているのだろうか
▼2019年度の高齢者白書によると65~69歳で働く人の割合は46・6%、10年前と比べ10・4ポイント上がった。厚生労働省は、希望すれば70歳まで働ける環境整備に向けた議論を本格化させた。公的年金の受給開始年齢を75歳にまで広げる案も
▼定年や老後といった概念が消えつつある。十分な資産がない人は、一生働き続けることが求められている気がする。オシャレな60代モデルの笑顔も別世界に感じるのは寂しい。



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