<金口木舌>ロスなくして楽しもう


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 2月3日は節分。毎年鬼役を務め、投げつけられる福豆の痛みに子どもたちの成長を痛感している。ただ近年では関西発祥の恵方巻きが、経済活動という意味では行事の主役となった感がある

▼今年の恵方は北北西。県内でも黒毛和牛の焼肉巻きやドライブスルーで受け取れるホテルメードの逸品、長いパンの恵方サンドイッチなど、多様な商品が販売されている
▼一方で近年、大量の廃棄された恵方巻きの写真がSNSで拡散されたことで、食品ロス削減の動きが進んでいる。農林水産省は需要に見合った販売をするよう呼び掛け、各社も予約販売を強化するなど対応している
▼食品ロスは人ごとではない。県内の食品ロスは年間6.1万トンで、県民1人当たり1日約113グラムの食品ロスを出している計算になる。内訳は家庭系が3.5万トンで過半を占めている
▼難しく考えすぎなくても、一人一人が事業者の取り組みを少し意識しながら買う物を選ぶだけで、未来は大きく変えられるかもしれない。せっかくの厄払いの縁起物。気分良く楽しみたい。