<金口木舌>6月のクリスマス


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 先日、大リーグ中継を見ていると珍しいイベントに出くわした。半袖姿の観衆の前に現れたのはサンタクロース衣装の女性やトナカイ。大谷翔平選手が所属するロサンゼルス・エンゼルスは来場客に「大谷スノードーム」を配っていた

▼「クリスマス・イン・ジュン」(6月のクリスマス)と呼ばれ、クリスマスまで半年となった節目の6月24、25日に行われた。現地では近年定着しているそうだ
▼やたらイベントが増えるのは好きじゃない。だが、節目の日を活用することは参考になる。沖縄で喫緊の課題となっている歴史や文化の学び、継承のために活用してもいいはずだ
▼沖縄戦の組織的戦闘が終結したとされる6月23日にちなみ、毎月「23日」は沖縄戦について学ぶ。11月1日が琉球歴史文化の日のため、毎月「1日」は琉球の歴史を知る日にしてはどうだろう
▼いずれも次世代への継承が欠かせない。それならこれまでよりも学ぶ回数を増やすことも考えるべきだ。課題解決につながったら「6月のクリスマス」からのプレゼントかもしれない。