<金口木舌>捨てる神あれば拾う神あり

 緊張した子どもたちの表情が目に浮かぶ。きょう県内多くの小中高校で始業式が行われる。新年度が始まる新たな門出に、期待だけでなく不安もあるだろう

▼4月から東京支社に赴任することになり、部屋探しで3月に上京した。好条件の物件に入居を申し込んだら「琉球新報」を理由に断られたことをコラムに書いた(3月20日付8面「記者の窓」)。門出を前に不安が募ったが、反響に勇気づけられた
▼知人友人20人以上から激励され、本土メディア6社から取材依頼があった。在京県出身者からは「うちの2階が空いている。使ってほしい」とも。最終的に決めた部屋の大家は「琉球新報、沖縄タイムスのような新聞社に貸したかった」と家賃を大幅に下げてくれた
▼結局、当初の部屋より好条件になった。「捨てる神あれば拾う神あり」とはこのことだ。明るい気持ちになった。報道圧力があっても前を向く意欲が一層湧いた
▼障がいを理由にアパートが借りられなかった経験のある宮城かし子さんは1日の「障害者差別解消法」施行を祝うパレードで、こう訴えた。「障がいのある人もない人も、人として当たり前の社会生活を送り、共生社会を実現したい」
▼逆境に遭っても、絶えず前を向く人の言葉は胸を打つ。新たな決意で始業式を迎える児童生徒は心にとどめてほしい。「前を向けば必ず道は開ける」



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