<金口木舌>公民権運動

 きょう6月9日は数字の語呂合わせで「ロックの日」だ。1950年代以降、急速に広がったが、もとは自由を求める運動の側面も色濃い

▼日本でも心に響く曲は少なくない。「生まれた所や皮膚や目の色でいったいこの僕の何がわかるというのだろう」。人気ロックバンド、ザ・ブルーハーツの曲「青空」は被差別者の公民権運動を想起させる。「運転手さんそのバスに僕も乗っけてくれないか」と続く
▼アフリカ系米国人の公民権運動は公営バスから始まった。「白人専用・優先席」に座ったアフリカ系女性が席を譲らず、罰金刑を受けた事件に抗議する運動が広がった
▼3日に死去した元ボクサーのムハマド・アリ氏も運動の象徴だった。「黒人」を理由にレストランでの食事を拒まれたことに抗議し、ローマ五輪で取った金メダルを川に投げ捨てた
▼基地問題を巡る沖縄の要求も公民権運動に近い。日米地位協定改定、在沖米海兵隊の撤退、全基地撤去などは人間の尊厳の平等を求めているとも言えよう。本土で基地に反対すれば「優先席」に座れるが、沖縄は座れない
▼「青空」はこうも歌う。「こんなはずじゃなかっただろ?/歴史が僕を問いつめる/まぶしいほど青い空の真下で」。米軍絡みの事件事故が絶えない沖縄。悲劇を強いられた先人たちの声が聞こえる気がする。「沖縄差別はもう終わらせよう」と。



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