<金口木舌>「青年と環境」分科会


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 市民運動の国際会議では「ユース・テント」などと呼ばれる青年の分科会がある。沖縄国際大学講師の砂川かおりさんは、大学院生だった1995年に北京で体験した。翌96年、日本環境会議沖縄大会で「青年と環境」分科会を提案し、コーディネーターとして奮闘した

▼「なぜ若者だけ分けるのか」など異論もあったという。「先輩や専門家の話を聞くだけじゃなく、下働きでもなく、若者が主体的に議論してアピールする場が必要。未熟でも声を上げていい」と強調する
▼20年ぶりの同会議沖縄大会が21日から沖縄国際大学で開かれる。実行委員会事務局長の重責を担う砂川さんは、大学生らに呼び掛け、再び青年の分科会が持たれることになった
▼「アイデアを出し意見を言えるポジションに」と、大会副委員長ポストに学生2人を加えた。彼らの提案を実現するため予算確保などに奔走。中国、韓国、台湾から報告者を招く「風水文化圏の環境リーダーと若者の対話」などのセッションを実施する
▼参加する若者から平和運動や環境保全活動の次代の担い手は生まれるだろうか。砂川さんは「1人でも2人でも、次につながればいい」と話す
▼これからの世界をつくっていくのは若者だ。世界若者ウチナーンチュ大会も狙いは同じだろう。自分ができることは何か、と未来に向き合う若者たちの熱い議論に期待したい。