<金口木舌>情報化時代の新入高校生


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 「友達100人できるかな」。わくわくどきどきの新学期。新しい学校やクラスになじめるか、ちょっぴり不安な顔もあるだろう。今春高校に入学した娘は、すでに200人以上「友だち」ができたという

▼といっても無料通信アプリLINE(ライン)上での話。入学式を前に同じ高校の新入生でライングループが結成された。「制服は準備できた?」「部活動は何に入るの?」など頻繁に情報交換をしているらしい
▼昭和世代の新学期とあまりにも違う様相に驚くばかりだが、10代の気になる話題はそんなに変わらないようだ。ただ、まだ顔も知らない相手も多い中での画面上だけでのやりとり。時々発言の真意が分からず、戸惑うこともあるという
▼昨年開かれたスマホのルールづくりシンポでの報告。子ども同士のやりとりで相手の書き込みに対し、今風の言い回しで「まじで面白くね」と賛同したのに、相手に「面白くない」という意味に誤解され、トラブルになった
▼大人同士でも、文字だけでぶっきらぼうな返事をされると気になるし、重要事項をラインで報告されると、若干違和感を覚える
▼コミュニケーションは言葉だけでは成り立たず、表情だけで思いが伝わることもある。大切なことは相手の目を見て、直接伝えよう。出会いの多いこの時期、改めて親子で確認してはどうだろうか。