カンヌ国際映画祭で、是枝裕和監督の「万引き家族」が最高賞のパルムドールに選ばれた。先立つ公式上演では約9分にわたりスタンディングオベーションがあった

▼描かれたのは、万引を「稼業」として生活していく5人の“家族”の物語。血のつながりなど家族の在り方を考えさせられる
▼19日から東京で上映が始まった「まぶいぐみ~ニューカレドニア引き裂かれた移民史」もまた家族の形を追求した作品だ。明治時代に南洋のニューカレドニアに渡った沖縄系移民の歴史と、戦争で離散させられた家族がルーツを探る姿を追う
▼ニッケル鉱山で働き、現地の女性と結婚して子どもも生まれた。だが、第2次世界大戦で敵性外国人として拘束され、そのまま沖縄へと強制送還される。残された妻は「敵性外国人の妻」のレッテルを恐れて子らにすら沈黙を続けた
▼ニューカレドニアには沖縄だけでなく日本全国から移民が渡った。「まぶいぐみ」は沖縄に限った話ではない。プロデューサーの末吉真也さんは「戦争では、国の権力が目に見えない、か弱いところに覆いかぶさっていく」と指摘し、現代の政治のありようにも言及する
▼60年の時を経てつながる家族もある。血はつながってなくても本当の家族以上の家族もある。「まぶいぐみ」も「万引き家族」も、家族とは何か、血とは何かを問い掛けている。



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