現金を持たない生活にすっかり慣れてしまった。買い物や外食、移動。小さなカフェやファーマーズマーケットなど、米国はどこでもカードが使え、スマホ決済も広がる
▼以前は浪費しないか、個人情報が悪用されないかと、不安が先に立っていたが、使ってみると便利さのメリットは大きい。支出を簡単に管理できる。小銭を持たずに済む。領収書はペーパーレスでメールに送られる
▼特に出張先でスマホは欠かせない。キャッシュレスの利便性とともに安心を感じる。航空券や宿の予約はアプリで。初めての街もグーグルマップで経路を検索すると、到着時間のめども付く。口コミアプリで地元に人気の飲食店を探すのも簡単だ
▼経済産業省によると、各国のキャッシュレス比率は韓国が89・1%と最も高く、中国が60%。進んでいると思っていた米国は45%で、日本は18・4%にとどまる。普及促進には安全性と利便性の両立が大前提だが、新しいビジネスの可能性が広がる
▼暦年の観光客数がハワイを超えた沖縄でも、利便性向上に向けた動きが進む。琉球銀行と座間味村観光協会はカード加盟店サービスで提携。宮古島でキャッシュレス決済環境の実証実験が始まった
▼情報発信や利便性は世界標準へ。現地でしか味わえない食や体験、人とのつながりを大事にしながら、持続可能な観光の発展を考えよう。