歌は世につれ世は歌につれ。本紙の「あなたが思う平成の沖縄ベストソング」を見ていると、まさにそれを実感する。回答者のコメントからは、それぞれの人生も浮かぶ
▼1位はMONGOL800(モンパチ)の「小さな恋のうた」。結婚式の定番ソングで、平成にカラオケで歌われた男性アーティスト曲の1位にもなった。この曲をテーマに沖縄の現状も盛り込んだ映画が5月24日から全国上映される
▼昨年ヒットしたDA PUMPの「U.S.A.」も沖縄ソングだろうか。乗りのいいユーロビートのリズムは、実はイタリアのジョー・イエローの同名曲のカバー。オリジナルよりカバー曲の方が有名で耳に残るケースも多い
▼インターネットのgooランキングのアンケートで、「実はカバー曲だと聞いて驚く有名曲」の1位にDA PUMPの「U.S.A.」が上がった。ちなみに2位はSMAPの「青いイナズマ」だった
▼カバーした曲からは別のメッセージも見えてくる。〈政治家はいつもゴマカシばかり/法律で真実は隠せやしねえ〉。バリー・マクガイアの「明日なき世界」のカバーでRCサクセションの忌野清志郎が歌っていた
▼代替わりの改元は特番が組まれ、カウントダウンするほどの浮かれよう。清志郎が今の騒ぎを見たらどう歌うだろう。〈その答えは風の中さ/風が知ってるだけさ〉。今日は忌野忌。