<金口木舌>島の情熱


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 離島にこそ、沖縄の元気が詰まっている。23日から始まった「離島フェア2012」。多くの来場者でにぎわう会場では、島の元気が伝わってくる

▼24回目となる今年のキャッチフレーズは「大好き! 島のスペシャリティー」。会場の沖縄セルラーパーク那覇には、県内18の離島市町村と奄美市(鹿児島県)の104社・団体から出展された特産品が並ぶ。おなじみの名産品から、工夫を凝らした新商品の数々に目移りするほど
▼離島グルメが味わえる「離島食堂」や、ステージでは各離島の伝統芸能も披露され、島の魅力を存分に堪能できる。毎年多くの人出でにぎわうが、何よりも会場で出会う離島の人々の笑顔が、多くの人を引き付けるのだろう
▼県のある幹部が「離島なくしては沖縄のアイデンティティーが失われる」と話していたことを思い出す。広大な海域に多くの有人島を抱える沖縄県にとって、離島の活性化は沖縄全体の活性化につながる
▼活性化には、島々が持つ個性、多様性をどう生かすかが大事だ。離島には移動コストなど課題も多いが、離島フェアの会場にいると、ハンディを克服しようとする離島の人たちの情熱を感じる。それを県全体で支える仕組みづくりも模索し続けたい
▼25日までの期間中、その魅力を存分に堪能したら、次は島に足を運んでみよう。きっと新しい発見があるはずだ。